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膝の再生医療は本当に効く?PRPと脂肪由来幹細胞治療の違いを文献ベースで解説|札幌市西区琴似

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膝の再生医療は本当に効く?PRPと脂肪由来幹細胞治療の違いを文献ベースで解説|札幌市西区琴似

膝の再生医療は本当に効く?PRPと脂肪由来幹細胞治療の違いを文献ベースで解説|札幌市西区琴似

2026/06/27

膝の再生医療は本当に効く?
PRPと脂肪組織由来治療の違いを、文献ベースでわかりやすく解説

「高い治療だから効くはず」
「再生医療なら膝の軟骨が戻るはず」
そう考えていませんか?

変形性膝関節症の治療として、最近は PRP療法脂肪由来幹細胞治療脂肪組織由来治療 など、いわゆる「再生医療」と呼ばれる治療を目にする機会が増えています。

インターネット上では、 「膝の軟骨が再生する」 「手術を避けられる」 「注射だけで痛みが改善する」 という印象を持つような表現も少なくありません。

しかし、最初に大切なことをお伝えします。
高額な再生医療ほど、効果が高いとは限りません。

再生医療には可能性があります。 しかし、現時点の文献を見る限り、 「変形した膝が元に戻る魔法の治療」 と考えるのは危険です。

特に、膝の変形が進んでいる方、O脚が強い方、関節の隙間がかなり狭くなっている方では、 注射だけで大きな改善を期待するよりも、 膝に負担がかかっている原因を見直すこと が重要です。

膝の再生医療にはどんな種類がある?

変形性膝関節症に対する再生医療として代表的なのは、大きく分けて以下の2つです。

種類 材料 特徴
PRP療法 自分の血液 血液から血小板を多く含む成分を取り出して膝に注射する治療。
脂肪組織由来治療 自分の脂肪組織 脂肪組織から細胞成分や組織成分を取り出し、膝に注射する治療。MFAT、SVF、ADSCなど複数の種類がある。

どちらも「自分の身体の成分を使う」という点では似ています。 しかし、治療の中身、身体への負担、費用、エビデンスの厚みは同じではありません。

PRP療法とは?血小板を使う治療

PRPとは、Platelet-Rich Plasmaの略で、日本語では多血小板血漿と呼ばれます。 自分の血液を採取し、遠心分離などで血小板を多く含む成分を抽出して、膝関節内に注射します。

血小板には、組織修復や炎症調整に関係する成長因子が含まれているため、 膝の痛みや炎症を軽減する可能性があると考えられています。

PRPは、比較的低侵襲で行いやすく、脂肪組織由来治療と比べると 身体への負担や費用が抑えられやすい という特徴があります。

ただし、PRPにも大きな問題があります。 それは、施設によってPRPの作り方が違うことです。

  • 血小板の濃度が違う
  • 白血球を多く含むPRPと、少ないPRPがある
  • 注射回数が1回、2回、3回など研究によって違う
  • 対象者の変形の程度が研究によって違う
  • リハビリや運動療法の併用内容が統一されていない

そのため、PRPと一言で言っても、実際には同じ治療とは限りません。

PRPは可能性のある治療ですが、「誰にでも効く」「軟骨が確実に再生する」とまでは言えません。

脂肪組織由来治療とは?脂肪から細胞や組織成分を使う治療

脂肪組織由来治療では、自分の脂肪を採取し、そこから細胞や組織成分を取り出して膝に注射します。

代表的なものには、以下のような種類があります。

名称 内容 注意点
MFAT 微細化脂肪組織。脂肪組織を細かく処理して使う。 比較的その場で処理されることが多いが、PRPより侵襲性が高い。
SVF 脂肪組織から得られる細胞成分の集まり。 中身は一種類の細胞ではなく、処理方法により成分が異なる。
ADSC 脂肪由来間葉系幹細胞。 培養の有無、投与量、品質管理により内容が大きく変わる。

脂肪組織には、間葉系幹細胞と呼ばれる細胞や、炎症を調整する可能性のある成分が含まれています。 そのため、痛みの軽減や関節内環境の改善が期待されています。

しかし、ここでも注意が必要です。

脂肪を使う治療だからといって、膝の軟骨が確実に再生するわけではありません。

また、脂肪を採取する必要があるため、PRPより身体への負担は大きくなります。 費用も高額になりやすく、施設によって治療内容や価格に大きな差があります。

PRPと脂肪組織由来治療、どちらが効くのか?

ここが、多くの方が一番知りたいところだと思います。

文献を整理すると、現時点では 「脂肪組織由来治療がPRPより明らかに優れている」とは言い切れません。

研究によっては、脂肪組織由来治療で症状改善が報告されています。 一方で、PRPと比較した研究では、痛みや機能の改善に大きな差が出ないものもあります。

つまり、高い脂肪由来治療を選べば、PRPより必ず良くなる という話ではありません。

比較項目 PRP療法 脂肪組織由来治療
材料 血液 脂肪組織
身体への負担 比較的少ない 脂肪採取が必要なため、PRPより大きい
費用 比較的抑えられやすい 高額になりやすい
エビデンス 研究数は比較的多いが、結果は一定しない 研究は増えているが、まだ質・量ともに十分とは言えない
効果が期待されやすい人 軽度〜中等度の変形性膝関節症 軽度〜中等度が中心。重度変形では慎重な判断が必要
注意点 作成方法や注射回数が施設により異なる 処理方法、細胞数、培養の有無により中身が大きく異なる

「高い治療の方が効く」は本当か?

再生医療では、数十万円から百万円以上の費用がかかることもあります。 そのため、患者さんはどうしても 「高いから効果があるはず」 と思いやすくなります。

しかし、医療では 価格と効果は必ずしも比例しません。

高額な治療を受ける前に、必ず確認してほしいことがあります。
その治療は、自分の膝の状態に本当に合っているのか?

たとえば、膝の変形が強く、関節の隙間がかなり狭くなっている場合、 注射で一時的に痛みが軽くなることはあっても、 膝の構造的な問題が大きく変わるとは考えにくいです。

また、膝に負担をかけている原因が、関節の中だけではなく、 筋力低下や歩き方、足部の使い方、股関節の動きにある場合、 注射だけでは根本的な解決になりません。

再生医療が効きやすい可能性がある人

文献上、PRPや脂肪組織由来治療の効果が期待されやすいのは、主に 軽度〜中等度の変形性膝関節症 と考えられます。

  • 膝の変形がまだ強すぎない
  • 関節の隙間がある程度残っている
  • 強いO脚変形がない
  • 体重や活動量の管理ができている
  • 注射後に運動療法を併用できる
  • 膝に負担をかける歩き方を改善する意思がある

反対に、以下のような方は、再生医療だけに大きな期待をしすぎない方がよいかもしれません。

  • 関節の隙間がほとんどない
  • O脚やX脚の変形が強い
  • 歩くたびに膝が大きくぶれる
  • 太ももやお尻の筋力がかなり低下している
  • 体重が膝への負担を大きくしている
  • 注射後も運動や生活習慣を変える予定がない

1回で効かなければ、何回も打てば効くのか?

PRPでは、1回注射よりも複数回注射の方が良い結果を示す研究もあります。 しかし、それは最初から複数回投与する計画として研究されていることが多く、 1回でまったく効かなかった人に、追加で打てば必ず効く と証明されているわけではありません。

1回目でまったく反応がない場合は、注射の回数を増やす前に、 なぜ効かなかったのか を考える必要があります。

痛みの原因が、膝の中の炎症だけではなく、 膝にかかる力の向き、筋力低下、歩き方、荷重バランスにある場合、 注射を繰り返しても効果が限定的になる可能性があります。

再生医療の前に、本当に確認すべきこと

再生医療を検討する前に、まず確認してほしいのは以下の点です。

  • 膝の変形の程度はどのくらいか
  • 痛みの原因は関節内だけなのか
  • 歩く時に膝が内側へ入っていないか
  • 足部の過回内や重心の偏りがないか
  • 太もも・お尻・体幹の筋力が低下していないか
  • 階段や立ち上がりで膝に過剰な負担がかかっていないか
  • 注射後に運動療法を行う計画があるか

再生医療を受けるかどうかより先に、膝に負担がかかっている原因を見つけることが大切です。

注射で痛みが減っても、歩き方が変わらなければ再発しやすい

変形性膝関節症の痛みは、膝の中だけで起こっているわけではありません。 日常生活の中で、膝にどのようなストレスがかかっているかが大きく関係します。

例えば、歩く時に膝が内側へ入る、足が過回内する、股関節がうまく使えない、 片脚で身体を支えられないといった状態があると、膝には繰り返し負担がかかります。

その状態のまま高額な注射を受けても、 日常生活でまた膝にストレスがかかれば、痛みを繰り返す可能性があります。

再生医療は「入口」ではなく、あくまで選択肢の一つ。
膝を本当に守るには、筋力・歩き方・荷重バランスの改善が必要です。

まとめ:再生医療を選ぶ前に、膝の状態を冷静に見ましょう

PRP療法も脂肪組織由来治療も、変形性膝関節症に対して可能性のある治療です。 しかし、どちらも 膝の変形を確実に元に戻す治療 ではありません。

文献を見る限り、脂肪組織由来治療がPRPより明確に優れているとは言い切れず、 高額な治療だから必ず効果が高いというわけでもありません。

大切なのは、治療名ではありません。
あなたの膝に、なぜ負担がかかっているのかを見極めることです。

注射で痛みを下げることは、治療の一部として役立つ場合があります。 しかし、筋力低下、歩き方、重心の偏り、膝にかかる力の方向が変わらなければ、 膝の痛みを繰り返す可能性があります。

「再生医療を受けようか迷っている」
「PRPと脂肪由来治療の違いがわからない」
「高額な治療を受ける前に、自分の膝の状態を知りたい」

そのような方は、まず膝に負担がかかっている原因を確認することをおすすめします。

札幌市西区琴似で、膝の痛み・変形性膝関節症の運動相談を行っています

リハビリジム プライズネスでは、理学療法士が膝の状態、筋力、歩き方、荷重バランスを確認し、 膝に負担をかけにくい運動方法を提案します。

再生医療や注射を検討している方も、まずは「なぜ膝に負担がかかっているのか」を一緒に確認してみませんか?

📍札幌市西区琴似2条3丁目1-1 チェストオオイビル3階
☎ 011-600-6048
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よくある質問

Q. PRPと脂肪由来幹細胞治療はどちらが効きますか?

現時点では、脂肪組織由来治療がPRPより明らかに優れているとは言い切れません。 痛みや機能改善の報告はありますが、研究数や質、対象者の違いが大きく、慎重な判断が必要です。

Q. 高い再生医療の方が効果はありますか?

必ずしもそうではありません。医療では、費用が高いほど効果が高いとは限りません。 自分の膝の変形の程度、痛みの原因、運動療法の必要性を確認した上で判断することが大切です。

Q. 再生医療で軟骨は再生しますか?

一部の研究では軟骨厚や画像所見の改善が報告されていますが、膝の変形が確実に元に戻る治療と考えるのは早いです。 特に重度の変形性膝関節症では、効果を慎重に考える必要があります。

Q. 再生医療を受けた後も運動は必要ですか?

必要です。注射で痛みが軽くなっても、膝に負担をかける歩き方や筋力低下が残っていれば、痛みを繰り返す可能性があります。 注射後こそ、適切な運動療法を行うことが重要です。

参考文献・参考資料

  • Piyapanyamongkhon P, et al. Clinical Outcomes of Adipose-Derived Cell-Based Therapies Versus Platelet-Rich Plasma in Knee Osteoarthritis: A Systematic Review. Indian Journal of Orthopaedics. 2026.
  • Veronesi F, et al. Adipose Tissue-Derived Minimally Manipulated Products versus Platelet-Rich Plasma for the Treatment of Knee Osteoarthritis: A Systematic Review of Clinical Evidence and Meta-Analysis. Journal of Clinical Medicine. 2023.
  • Ye X, et al. Microfragmented adipose tissue versus platelet-rich plasma in the treatment of knee osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis. Acta Orthopaedica Belgica. 2024.
  • Bennell KL, et al. Effect of Intra-articular Platelet-Rich Plasma vs Placebo Injection on Pain and Medial Tibial Cartilage Volume in Patients With Knee Osteoarthritis: The RESTORE Randomized Clinical Trial. JAMA. 2021.
  • Sajadi S, et al. The role of adipose-derived stem cells in knee osteoarthritis treatment: insights from a triple-blind clinical study. Stem Cell Research & Therapy. 2025.
  • Glinkowski WM, et al. Platelet-Rich Plasma for Knee Osteoarthritis: A Comprehensive Narrative Review of the Mechanisms, Preparation Protocols, and Clinical Evidence. Journal of Clinical Medicine. 2025.
  • Bannuru RR, et al. OARSI guidelines for the non-surgical management of knee, hip, and polyarticular osteoarthritis. Osteoarthritis and Cartilage. 2019.
  • Kolasinski SL, et al. 2019 American College of Rheumatology/Arthritis Foundation Guideline for the Management of Osteoarthritis of the Hand, Hip, and Knee. Arthritis & Rheumatology. 2020.

※本記事は医学研究や診療ガイドラインをもとに、一般の方向けにわかりやすくまとめたものです。診断や治療方針の決定は、医師の診察を受けたうえで行ってください。

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