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がん治療中でも運動できる?骨転移・貧血・抗がん剤のしびれを評価して安全に運動する方法|札幌

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がん治療中でも運動できる?骨転移・貧血・抗がん剤のしびれを評価して安全に運動する方法|札幌

がん治療中でも運動できる?骨転移・貧血・抗がん剤のしびれを評価して安全に運動する方法|札幌

2026/10/10

がん治療中でも運動できる?骨転移・貧血・抗がん剤のしびれを評価して安全に運動する方法

前回の記事では、 がん患者さんにとって運動には多くのメリットがあることをご紹介しました。

しかし、 「運動が良い=全員に同じ運動をすればよい」 という意味ではありません。

がん患者さんへの運動で最も大切なのは、
「運動するか、しないか」ではなく、
「その人に今どの程度の運動が安全なのか」を判断することです。

ACSMは、 がんサバイバーに対して 不活動を避けること を推奨しています。

またASCOも、 治療中の有酸素運動・筋力トレーニングにより 心肺機能、筋力、疲労などが改善することから、 定期的な運動を推奨しています。

運動を怖がって「何もしない」のも問題です

がん患者さんを前にすると、

「骨転移があったら危険では?」
「抗がん剤中だから休ませた方がいいのでは?」
「貧血かもしれないから何もしない方が安全では?」

と不安になることがあります。

もちろん危険な状態で無理な運動をするべきではありません。

しかし反対に、 怖いから何もしない状態が続くと、 筋力・体力・活動量はさらに低下します。

だからこそ、 「病名だけを見る」のではなく、 治療内容と身体状態を評価することが重要です。

最初に確認するのは「何がんですか?」だけではありません

運動前に最低限確認したいこと

・どの部位のがんなのか
・病期はどの程度か
・いつ診断されたのか
・どのような手術をしたのか
・抗がん剤の種類は何か
・放射線治療をしているか
・ホルモン療法をしているか
・次の治療はいつか
・治療は週何回・月何回なのか
・どの病院で治療しているのか
・主治医から運動制限を受けているか
・最近の体重変化
・食事量
・活動量
・喫煙・飲酒

この情報がなければ、 その方に安全な運動負荷を設定することは難しくなります。

① 骨転移がある場合

骨転移があっても、 すべての運動が禁止になるわけではありません。

重要なのは、

  • どこの骨に転移しているのか
  • 骨の安定性はどうか
  • 疼痛はあるか
  • 病的骨折の危険性はないか
  • 脊髄圧迫を疑う症状がないか

を確認することです。

こんな症状は運動よりも医療機関への相談を優先

・新しく出た強い骨痛
・夜間痛
・急激な腰背部痛
・新しい麻痺や感覚障害
・歩行能力の急激な低下
・排尿・排便障害

一方で、 骨転移患者を含む研究でも、 専門家の監督下で適切に運動を行うことは 実施可能とされています。

つまり、 骨転移=運動禁止ではなく、転移部位を守りながら運動する という考え方が重要です。

② 貧血がある場合

大腸がんなどでは、 腫瘍からの出血や鉄欠乏によって貧血を伴うことがあります。

また抗がん剤による骨髄抑制でも貧血は起こります。

貧血が進行すると、 酸素を運ぶ能力が低下するため、 運動耐容能も低下します。

息切れ
動悸
めまい
立ちくらみ
強い倦怠感
顔色不良

リハビリジムでは採血はできないため、 可能であれば最近のHb値などを確認します。

それに加え、

  • 顔色
  • 結膜
  • 脈拍
  • 血圧
  • SpO₂
  • 呼吸状態
  • 立ち上がった時の症状
  • 短時間歩行時の反応

などを確認します。

数字だけではなく、症状と運動時反応の両方を見る ことが重要です。

③ 抗がん剤による「しびれ」は転倒につながる

大腸がんでよく使われるオキサリプラチンなどでは、 化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)が起こることがあります。

しびれというと 「手足がピリピリするだけ」 と思われがちですが、 運動場面ではそれだけではありません。

  • 足裏の感覚低下
  • バランス低下
  • 歩行不安定
  • 転倒リスク増加
  • 手の巧緻動作低下

につながる可能性があります。

そのため、 筋力だけでなく感覚・バランス・歩行まで評価する 必要があります。

④ 急激な体重減少は「痩せただけ」と考えない

がん患者さんでは、 がん悪液質や低栄養によって 体重と同時に筋肉量が減っていることがあります。

特に、

  • 最近急に体重が減った
  • 食欲がない
  • 食事量が減った
  • 疲れて動けなくなった
  • 筋力が落ちた

という場合には注意が必要です。

この状態で 「筋肉をつけましょう」と高負荷トレーニングを行うだけでは不十分です。

栄養状態や治療状況まで含めて考える必要があります。

⑤ 術後は「どんな手術をしたか」で注意点が変わる

がん 主な確認ポイント
食道がん 反回神経麻痺・嚥下障害・誤嚥性肺炎・低栄養・体重減少
前立腺がん 尿失禁・骨盤底筋機能・ADTによる筋力低下・骨密度低下
大腸がん 貧血・ストーマ・排便障害・LARS・末梢神経障害
婦人科がん リンパ浮腫・術後機能低下・抗がん剤副作用

では、どのくらい運動すればよいのでしょうか?

ACSMでは、 一般的な目標として、

有酸素運動
中等度運動を週3回程度、1回30分程度

筋力トレーニング
週2回程度

などが示されています。

ただしこれはあくまで一般的な目安です。

治療直後、貧血、骨転移、強い疲労、神経障害などがある場合には、 5〜10分程度の運動や、座位運動から始めることもあります。

重要なのは 「目標量を達成すること」よりも 今の状態で安全に身体活動を続けること です。

運動前の評価があるからこそ、安全に続けられる

プライズネスで確認する主な項目

・がんの種類・病期
・手術内容
・抗がん剤の種類
・放射線・ホルモン治療
・今後の治療予定
・骨転移
・貧血症状
・末梢神経障害
・リンパ浮腫
・体重・食欲
・筋力
・バランス
・歩行能力
・活動量
・主治医からの制限

このような情報を確認したうえで、 その日の身体状態に合わせて

通常負荷で行う
↓
負荷を下げる
↓
一部の運動のみ行う
↓
今日は中止する
↓
主治医へ確認する

という判断を行います。

「がんだから運動できない」と思っていませんか?

前回の記事でご紹介したように、 運動には身体機能・疲労・QOLだけでなく、 予後や術後合併症との関連を示す研究もあります。

大切なのは、 無理に運動することでも、 怖がって何もしないことでもありません。

安全にできる運動を見つけて、 治療を受けながら身体機能を維持していくことです。

リハビリジム プライズネスでは、 理学療法士が身体状態と治療内容を確認しながら、 一人ひとりに合わせた運動をサポートしています。

よくある質問

Q. 抗がん剤治療中でも運動できますか?

多くの場合は可能です。 ただし、投与時期、貧血、感染リスク、末梢神経障害、倦怠感などによって負荷を調整する必要があります。

Q. 骨転移があっても運動できますか?

骨転移があるだけで全身運動が禁止になるわけではありません。 転移部位、骨の安定性、疼痛、主治医の指示などを確認して安全な運動を選択します。

Q. 手術前から運動した方がいいですか?

近年はプレハビリテーションが注目されています。 主要腹部がん手術のRCTメタ解析では、術後合併症のオッズが約40%低下したことが報告されています。

Q. 体力がかなり落ちていてもできますか?

はい。高負荷運動をする必要はありません。 座位運動、短時間歩行、軽い筋力トレーニングなどから開始できます。

まとめ

がん患者さんにとって運動は、 「できればやった方がよい健康習慣」 だけではありません。

治療を受けながら筋力・体力・生活機能を維持するための重要な支援 になり得ます。

その一方で、 骨転移、貧血、神経障害、低栄養など、 運動前に確認すべきリスクもあります。

だからこそ、 治療内容を理解し、身体を評価したうえで運動を行うこと が重要です。

札幌で、 「がん治療中でも運動したい」 「手術前に体力をつけたい」 「治療後に筋力を取り戻したい」 という方は、お気軽にご相談ください。

参考文献

1. Campbell KL, et al. Exercise Guidelines for Cancer Survivors. Med Sci Sports Exerc. 2019;51:2375-2390. PMID: 31626055.

2. Ligibel JA, et al. Exercise, Diet, and Weight Management During Cancer Treatment: ASCO Guideline. J Clin Oncol. 2022;40:2491-2507. PMID: 35576506.

3. Friedenreich CM, et al. Physical Activity and Mortality in Cancer Survivors: A Systematic Review and Meta-Analysis. J Natl Cancer Inst. 2020. PMID: 32337494.

4. Mustian KM, et al. Comparison of Pharmaceutical, Psychological, and Exercise Treatments for Cancer-Related Fatigue. JAMA Oncol. 2017;3:961-968. PMID: 28253393.

5. Prehabilitation Outcomes in Surgical Oncology Patients Undergoing Major Abdominal Surgery: A Meta-analysis of Randomized Control Trials. Ann Surg Oncol. 2024. PMID: 39616295.

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リハビリジム プライズネス
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