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<title>健康寿命を延ばす5つの習慣｜歩く・立つ・食べる・筋力・バランスで「長く動ける身体」へ【札幌・琴似】</title>
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長生きできる時代だからこそ、「元気に動ける時間」を延ばしたいこのシリーズでは、最新の統計や研究をもとに、「長生きできるようになった日本で、私たちは何を考えるべきなのか」をお伝えしてきました。第1回では、2025年の簡易生命表から、女性では約2人に1人が90歳まで生きる時代になったことをご紹介しました。第2回では、平均寿命と健康寿命は同じではなく、長く生きるだけではなく、「健康上の問題で日常生活を制限されずに生活できる期間」を延ばすことが重要であることをお伝えしました。そして第3回、第4回では、要支援・要介護になる主な原因を見てきました。ここまでのシリーズで分かったこと要支援では、「高齢による衰弱」「関節疾患」「骨折・転倒」などが上位にあります。要介護では、「認知症」「骨折・転倒」「高齢による衰弱」などが大きな原因となっています。一見すると異なる問題に見えますが、その背景を考えていくと、身体機能・身体活動・生活機能を長く維持することの重要性が見えてきます。医学は進歩しました。しかし「毎日の生活」は薬では代えられません現在の医療では、以前であれば助からなかった病気でも、治療によって命を救えるケースが増えています。人工関節によって再び歩けるようになる方もいます。脳卒中や心臓病の治療も大きく進歩しました。がんも、治療しながら長く生活する時代になっています。医学の進歩は、私たちの人生を確実に長くしてきました。しかし、医学がどれだけ進歩しても、日々の生活を誰かに代わってもらうことはできません。今日、歩くか。立って身体を動かすか。必要な栄養をとるか。筋肉を使うか。転ばないための身体機能を維持するか。こうした小さな積み重ねが、10年後、20年後の身体につながっていきます。健康寿命を守る5つの習慣歩く機会を減らさない立つ機会を増やすしっかり食べ、必要な栄養と水分をとる筋力トレーニングを続けるバランス能力を維持する特別なことではありません。しかし、この「当たり前」を長く続けることが大切です。①歩く機会を減らさない健康づくりというと、まず「ウォーキング」を思い浮かべる方も多いと思います。もちろん歩くことは大切です。しかし、ここで伝えたいのは、「毎日○○歩を達成しなければならない」という話ではありません。もっと大切なのは、生活の中から歩く機会そのものをなくさないことです。例えば、近所へ買い物に行く散歩をする家の中を移動する趣味のために外出する友人に会いに行く公共交通機関を利用して出かけるこうした一つひとつが身体活動です。歩くことは「脚の運動」だけではありません私は、歩くことの価値は、単に脚の筋肉を使うことだけではないと考えています。歩けるから、買い物へ行けます。歩けるから、友人に会えます。歩けるから、旅行へ行けます。歩けるから、趣味や地域活動にも参加できます。つまり、歩行能力は社会とのつながりや、その人らしい生活を続けるための土台でもあります。こんな変化はありませんか？以前より歩く速度が遅くなった長い距離を歩かなくなった近い場所でも車を使うようになった買い物へ行く回数が減った疲れるので外出を断ることが増えた転ぶのが怖くて出かけなくなった「まだ歩けるから大丈夫」ではなく、以前と比べて何が変わったのかを見ることが重要です。「歩けなくなってから」ではなく、「歩けるうち」から介護予防で重要なのは、歩けなくなってから運動を始めることだけではありません。まだ普通に歩けている時期から、その能力を維持することです。歩く量が減ると、身体活動量が減ります。活動量が減ると、筋力や持久力も低下しやすくなります。そして身体機能が低下すると、さらに歩かなくなる。この悪循環をできるだけ早い段階で断ち切ることが重要です。歩ける
↓外出できる
↓人と会える・好きなことができる
↓さらに身体を使う
↓身体機能と生活を維持しやすくなる健康寿命を考えるとき、「何歩歩いたか」だけを見るのではなく、歩くことでどのような生活を続けられているかまで考えることが大切だと思います。②「運動する」だけでなく、立つ機会を増やす「毎日30分、散歩をしています。」これは、とても良い習慣です。しかし、健康寿命を考えるときには、運動をした時間だけではなく、それ以外の時間をどのように過ごしているかにも目を向ける必要があります。例えば、30分散歩をしていても、それ以外の時間のほとんどを椅子やソファに座って過ごしていたらどうでしょうか。近年では、運動不足だけではなく、長時間の座位行動（座りっぱなし）そのものが健康上の課題として注目されています。「運動している」＝「一日中よく動いている」ではありません大切なのは、運動の時間をつくることに加えて、日常生活の中で身体を使う機会を減らさないことです。なぜ「立つ」ことが大切なのでしょうか？座っている状態から立ち上がるだけでも、身体では多くの筋肉が働きます。特に、太ももの筋肉お尻の筋肉ふくらはぎ姿勢を支える体幹の筋肉など、歩行や階段、立ち上がりに必要な筋肉を使います。さらに立位では、重心を保つために姿勢を調整する必要があります。つまり「立つ」という日常的な動作にも、筋力とバランス能力を使う機会が含まれているのです。便利な生活ほど、立たなくても暮らせるようになりました現代の生活は非常に便利になりました。テレビのリモコン、インターネットショッピング、宅配サービス、自動車、エレベーター、エスカレーター。どれも生活を豊かにしてくれる大切なものです。一方で、「身体を使わなくても生活できる環境」にもなっています。以前なら立って行っていたことを座ったままで済ませ、以前なら歩いていた距離を車で移動する。こうした小さな変化が積み重なると、1日の身体活動量は知らないうちに減っていきます。まずは生活の中で「立つ理由」をつくるテレビのCMや番組の区切りで一度立つ電話中に安全な範囲で立って話す飲み物を自分で取りに行く家事を一つ増やしてみる座り続けたら、一度立って少し歩く大切なのは、「何分ごとに必ず立たなければならない」と数字だけに縛られることではありません。長時間座り続ける時間を減らし、生活の中にこまめな身体活動を取り戻すことから始めてみましょう。③運動するなら「食べること」も忘れない健康寿命を延ばすためには、運動だけを考えていても十分ではありません。特に高齢になると注意したいのが、低栄養と筋肉量の低下です。「太りたくないから食事を減らそう。」「年を取ったから、そんなに食べなくてもいい。」このように考えて、食事量そのものが少なくなっている方もいます。しかし、身体を動かすためにはエネルギーが必要です。そして、筋肉を維持するためには、その材料となる栄養が必要です。「運動」と「栄養」はセットで考える運動する
↓筋肉へ刺激が入る
↓十分なエネルギー・たんぱく質などを摂る
↓筋肉を維持・改善するための土台になる運動だけ頑張っても、身体をつくる材料が不足していれば、十分な効果を得にくくなります。特に意識したいのが「たんぱく質」です筋肉を維持するうえで重要な栄養素の一つが、たんぱく質です。例えば、肉魚卵牛乳・乳製品大豆・豆腐・納豆などの大豆製品などが代表的なたんぱく質源です。ただし、「たんぱく質だけをたくさん食べればよい」という意味ではありません。主食、主菜、副菜を基本として、身体活動量や体格、持病などに合わせて、必要なエネルギーと栄養を確保することが重要です。腎臓病などで食事制限を受けている方は、自己判断でたんぱく質を増やさず、医師や管理栄養士の指示に従ってください。「体重が減った」は、喜んでよいとは限りません若い頃は、体重が減ると「痩せて良かった」と考えることもあります。しかし高齢者の場合、意図していない体重減少には注意が必要です。食事量が減って体重が落ちている場合、脂肪だけではなく筋肉も失われている可能性があります。筋肉が減ると、立ち上がりにくくなる歩行速度が遅くなる疲れやすくなる転倒しやすくなる外出する機会が減るといった身体機能の低下につながることがあります。「食べる力」も健康寿命を支える力です運動して、しっかり食べて、また身体を動かす。「動くこと」と「食べること」を別々に考えないことが大切です。水分も忘れてはいけません特に夏場に注意したいのが水分不足です。高齢になると、のどの渇きを感じにくくなることがあります。さらに、「トイレへ行くのが大変だから」と水分を控えてしまう方もいます。脱水は体調不良だけではなく、ふらつきや活動量低下につながることもあります。持病などによる水分制限がなければ、食事だけに頼らず、日中もこまめに水分を摂る習慣をつくることが大切です。心臓病や腎臓病などで水分量について指示を受けている方は、必ず主治医の指示を優先してください。ここまでの3つ①歩く
歩行能力を維持し、外出や社会参加を続ける。②立つ
座りっぱなしを減らし、生活の中で身体を使う。③食べる
運動する身体を支えるエネルギーと栄養、水分を確保する。この3つだけでも、すべてがつながっていることが分かります。④健康寿命を守るために「筋力」を維持する歩くことは、健康づくりの基本です。しかし、ここで一つ知っておいていただきたいことがあります。それは、「歩いていること」と「十分な筋力があること」は、必ずしも同じではないということです。毎日散歩をしていても、椅子から立つときに手を使う階段では手すりが必要になった床から立ち上がるのが大変になった以前より歩く速度が遅くなった少しの段差でも不安を感じるといった変化がみられることがあります。これは、日常的に歩くことだけでは、筋力を維持するために必要な刺激が十分ではない場合があるからです。なぜ年齢とともに筋力が低下するのでしょうか？年齢を重ねると、筋肉量や筋力は徐々に低下していきます。この加齢に伴う筋肉量や筋力、身体機能の低下には、サルコペニアという考え方があります。ただし、筋力低下は「年齢」だけで決まるものではありません。身体活動量の低下、病気、低栄養、長期間の安静など、さまざまな要因が影響します。特に注意したいのは「使わなくなること」足腰が弱くなる↓歩くことや階段が大変になる↓身体を使う機会が減る↓さらに筋力が低下する↓もっと動かなくなるという悪循環に入ることがあります。「歩くための筋力」が低下すると、生活が変わります筋力は、単に重い物を持ち上げるために必要なものではありません。私たちの日常生活のほとんどに、筋力が使われています。例えば、椅子から立ち上がるトイレから立つ階段を上る坂道を歩く段差を越える転びそうになったときに踏ん張る買い物袋を持って歩くこうした動作を続けるためには、一定以上の筋力が必要です。つまり筋力は、「自分の身体を自分で動かすための基礎体力」とも言えます。特に維持したい「足腰の筋肉」健康寿命を考えるうえで、特に重要なのが下半身の筋力です。日常生活を支える代表的な筋肉①太ももの前側（大腿四頭筋）
立ち上がり、階段、歩行などで膝を支える重要な筋肉です。②お尻（殿筋群）
立ち上がる、歩く、階段を上るといった動作で身体を支えます。③ふくらはぎ（下腿三頭筋など）
歩行時に身体を前へ進めたり、立位を支えたりする働きがあります。④体幹の筋肉
身体を安定させ、手足を動かすための土台になります。ただし、「この4つだけ鍛えればよい」という意味ではありません。人によって、弱くなっている筋肉も、苦手になっている動作も違います。だからこそ、筋肉だけを見るのではなく、実際の動作を見ることが大切です。「何kg持ち上げられるか」だけが筋力ではありません私たち理学療法士が身体機能を見るときには、筋力だけを単独で見るわけではありません。例えば、椅子から立ち上がれるか何回続けて立ち上がれるか歩く速度はどうか階段を安全に上れるか片脚に体重をかけられるかふらついたときに姿勢を立て直せるかなど、筋力が実際の生活動作にどのようにつながっているかを確認します。筋力トレーニングの目的は「筋肉をつけること」だけではありません立てる。歩ける。階段を上れる。転びそうになったときに踏ん張れる。そして、行きたい場所へ自分の足で行ける。その能力をできるだけ長く維持するために、筋力トレーニングがあります。高齢者でも筋力トレーニングはできます「もう80歳だから筋トレなんて無理。」「高齢者は軽い体操くらいでいい。」そう考えている方もいるかもしれません。しかし、高齢者であっても、身体の状態に合わせた適切な筋力トレーニングによって、筋力や身体機能の改善が期待できます。大切なのは、年齢だけで運動内容を決めないことです。同じ80歳でも、身体機能は一人ひとり大きく異なります。10回の立ち上がりで十分な方もいれば、それでは負荷が軽すぎる方もいます。逆に、立ち上がり運動そのものが難しい方もいます。そのため、体力や病気、痛み、転倒リスクなどを確認しながら、その人にとって適切な負荷を設定することが重要です。自宅で始めるなら「立ち上がり」も一つの方法です特別な器具がなくても、日常生活の動作を利用して筋力を使うことはできます。代表的なのが、椅子からの立ち上がりです。安定した椅子に座り、安全を確保したうえで、ゆっくり立ち上がり、ゆっくり座ります。太ももやお尻など、日常生活に必要な筋肉を使う運動になります。ただし「回数」より大切なのは、その人に合っているか「高齢者なら10回」「毎日30回」というように、全員に同じ回数が適しているわけではありません。楽に何十回もできる運動では、筋力を高める刺激として十分ではない場合があります。反対に、無理な負荷では痛みや転倒につながる可能性があります。安全性を確保しながら、現在の身体能力に合った負荷で行うことが重要です。「歩く」＋「筋力トレーニング」で考える歩くことと筋力トレーニングは、どちらか一つを選ぶものではありません。歩くことで、身体活動量や持久力を維持する。筋力トレーニングによって、立つ、歩く、階段を上るための力を維持する。それぞれ役割が違います。「歩くから筋トレはいらない」でも、「筋トレしているから歩かなくてよい」でもありません。両方を生活の中に取り入れることが、長く動ける身体づくりにつながります。⑤「筋力」だけではなく、バランス能力も維持する健康寿命を守る5つ目の習慣は、バランス能力を維持することです。これまで、歩くこと、立つこと、栄養、筋力トレーニングの重要性についてお話ししてきました。しかし、足の筋力が強ければ、絶対に転ばないのでしょうか。答えは、「筋力だけでは十分ではありません」です。私たちが立ったり歩いたりするときには、筋力だけではなく、身体の位置を感じ取り、重心をコントロールし、状況に合わせて姿勢を修正する能力が必要です。これが、日常生活で必要となるバランス能力です。そもそも「バランスが良い」とは、どういうことでしょうか？一般的には、「ふらつかない人」を「バランスが良い」と表現することがあります。しかし、バランス能力は、単に身体
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<link>https://prizenes.com/blog/detail/20260808094230/</link>
<pubDate>Sat, 08 Aug 2026 09:45:00 +0900</pubDate>
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<title>要介護になる主な原因は「認知症・骨折・転倒・衰弱」｜健康寿命を守るために身体を動かし続ける理由【札幌・琴似】</title>
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要介護になる原因の第1位は「認知症」ですこれまでのシリーズでは、平均寿命、健康寿命、そして要支援になる原因についてお話ししてきました。今回は、介護が必要になる主な原因について、2025年国民生活基礎調査の最新データをもとに考えていきます。厚生労働省の調査では、要介護になる原因の上位は次のようになっています。要介護になる主な原因（2025年）認知症骨折・転倒高齢による衰弱認知症は日本だけではありません。高齢化が進む世界各国でも、認知症の増加は大きな社会課題となっています。そのため、世界保健機関（WHO）をはじめ、多くの国が認知症予防や介護予防に取り組んでいます。認知症と身体は関係ないのでしょうか？認知症というと、「脳の病気」というイメージが強いかもしれません。もちろん、認知症は脳に起こる病気です。しかし近年では、身体機能や身体活動との関連についても、数多くの研究が報告されています。例えば、歩く速度が遅くなること、身体活動量が少なくなること、筋力が低下することなどは、認知機能低下との関連が報告されています。一方で、認知機能が低下すると、外出や運動を控えるようになり、身体活動量が減ることもあります。つまり、身体機能と認知機能は、一方向ではなく、互いに影響し合う関係にあると考えられています。認知症は「脳だけ」の問題ではありません身体を動かすこと、人と交流すること、趣味を続けること、外出すること。これらは、身体にも脳にも良い影響を与える可能性があることが、多くの研究で報告されています。だからこそ、認知症予防を考える時には、脳だけではなく、身体全体を考えることが重要なのです。身体を動かさなくなると、生活そのものが変わっていきます認知症を予防するためには、脳トレだけをすればよいのでしょうか。答えは「それだけでは十分とは言えない」です。現在では、認知症のリスクを考える上で、身体活動・運動・社会参加・生活習慣病の管理などを組み合わせて考えることが重要とされています。世界保健機関（WHO）も、認知症リスクを減らすためには、身体活動を維持すること、社会とのつながりを保つこと、高血圧や糖尿病などを適切に管理することなどを推奨しています。:contentReference[oaicite:1]{index=1}「歩かなくなること」が最初の変化かもしれません理学療法士として多くの方と関わってきた中で、私が最も感じるのは、「歩かなくなること」が生活を大きく変えてしまうということです。例えば、膝や腰が痛くなります。すると、歩く距離が短くなります。外出する回数も減ります。友人と会う機会も減ります。趣味へ行くことも少なくなります。こうした変化は、身体だけではなく、生活全体を少しずつ変えていきます。活動量が減る流れ足腰が弱くなる
↓歩く量が減る
↓外出が減る
↓人と会う機会が減る
↓生活の刺激が少なくなる
↓身体機能も認知機能も低下しやすくなるもちろん、この流れが全ての人に当てはまるわけではありません。しかし、身体活動量が少ない人ほど、認知機能低下や認知症リスクとの関連が報告されており、身体活動を維持することは認知症リスク低減の重要な取り組みの一つと考えられています。:contentReference[oaicite:2]{index=2}認知症予防は「脳」だけではありません近年の認知症予防は、一つの方法だけではなく、多面的な取り組みが重視されています。適度な身体活動筋力を維持する運動外出する習慣人との交流高血圧・糖尿病など生活習慣病の管理十分な睡眠栄養バランスの良い食事これらは、身体だけではなく、脳の健康を守ることにもつながる可能性があるとして、世界各国で認知症予防の基本となっています。:contentReference[oaicite:3]{index=3}理学療法士として伝えたいこと私は、「筋力トレーニングをすれば認知症にならない」とは考えていません。しかし、歩ける身体を維持すること。外出できる身体を維持すること。好きなことを続けられる身体を維持すること。これらは、身体だけではなく、その人らしい生活を守るための土台になると考えています。世界では認知症予防をどのように考えているのでしょうか？認知症は、日本だけの問題ではありません。高齢化が進む世界各国では、認知症患者の増加が医療・介護・社会保障に大きな影響を与えることが予測されており、各国でさまざまな予防対策が進められています。その中でも、現在の認知症予防の考え方に大きな影響を与えているのが、世界保健機関（WHO）と、フィンランドで行われたFINGER研究です。WHOが推奨している認知症リスク低減の考え方2019年、WHO（世界保健機関）は、「認知機能低下および認知症リスク低減ガイドライン」を公表しました。このガイドラインで特徴的なのは、認知症予防を「脳だけ」の問題として考えていないことです。WHOでは、認知症リスクを低減するために、次のような生活習慣を推奨しています。WHOが推奨する主な取り組み身体活動を続けること禁煙過度の飲酒を控えることバランスの良い食事高血圧・糖尿病・脂質異常症の管理社会とのつながりを保つことつまり、認知症予防とは、特別な脳トレではなく、健康的な生活そのものを続けることが基本であるという考え方です。世界で注目された「FINGER研究」認知症予防の研究で世界的に有名なのが、フィンランドで行われたFINGER研究です。この研究では、認知症リスクが高い高齢者を対象に、約2年間にわたり、複数の生活習慣へ介入しました。行われた内容は、一つだけではありません。有酸素運動筋力トレーニング栄養指導認知トレーニング生活習慣病の管理つまり、運動だけでも、脳トレだけでもないのです。生活全体を改善することで、認知機能の維持が期待できることが報告され、現在では世界中の認知症予防プログラムの基礎となっています。日本も同じ方向へ進んでいます日本でも、2024年に施行された認知症基本法に基づき、認知症になっても安心して暮らせる社会づくりとともに、認知症予防につながる取り組みが進められています。そこでも重要視されているのは、身体活動、社会参加、生活習慣病対策など、一つの方法だけではなく、生活全体を整えることです。世界も日本も目指している方向は同じです認知症予防は、「何か一つを頑張ればよい」というものではありません。身体を動かすこと。外へ出ること。人と交流すること。食事を整えること。生活習慣病を管理すること。こうした毎日の積み重ねが、健康寿命を支えるという考え方へ、世界中が少しずつ変わってきています。認知症予防とは、「脳」を鍛えることだけではありません認知症予防というと、計算やパズル、脳トレを思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろん、新しいことを学んだり、頭を使ったりすることは大切です。しかし、近年では認知症予防を「脳だけ」の問題として考える時代ではなくなってきています。身体を動かすこと。人と話すこと。趣味を続けること。十分な睡眠をとること。生活習慣病を管理すること。栄養バランスの良い食事をとること。これらを組み合わせた生活そのものが、認知症リスクの低減につながる可能性があると考えられています。身体を動かすことは「生活を守る」ことにつながります私たち理学療法士は、運動そのものを目的にはしていません。本当に大切なのは、「その人がやりたいことを続けられる身体」を維持することです。旅行へ行きたい。趣味を続けたい。孫と遊びたい。買い物へ行きたい。友人と会いたい。そのためには、歩けること、立てること、転ばないことが欠かせません。つまり、身体機能は人生そのものを支える土台なのです。理学療法士として伝えたいこと運動は、筋肉を鍛えるためだけではありません。歩ける身体を維持することで、外出する機会が増えます。外出することで、人との交流が生まれます。社会とのつながりが続くことで、毎日の生活に楽しみや刺激が生まれます。私は、こうした積み重ねが、健康寿命を支える大切な土台になると考えています。認知症も、転倒も、「予防は今日から始まる」認知症も、骨折・転倒も、高齢による衰弱も、ある日突然始まるものではありません。多くの場合、身体の小さな変化や生活習慣の変化が、何年もかけて積み重なっていきます。歩く速度が少し遅くなった外出する回数が減った階段を避けるようになった人と会う機会が減った家で過ごす時間が増えたこうした変化に早く気付き、生活を見直すことが、健康寿命を延ばす第一歩になります。第4回のまとめ2025年国民生活基礎調査では、要介護になる原因の第1位は認知症でした。しかし、認知症予防は、脳だけを鍛えることではありません。身体を動かし続けること。外出すること。人と交流すること。好きなことを続けること。こうした日々の積み重ねが、身体機能だけではなく、その人らしい生活を支える土台になります。次回予告ここまで、平均寿命、健康寿命、要支援、要介護についてお話ししてきました。では、実際に健康寿命を延ばすためには、今日から何を始めればよいのでしょうか。シリーズ最終回では、最新の研究や介護予防の考え方をもとに、健康寿命を守るための「5つの習慣」をご紹介します。歩く機会を減らさない立つ時間を増やす栄養と水分をしっかり摂る筋力トレーニングを続けるバランス能力を維持する「特別な運動」ではなく、毎日の生活の中で実践できる介護予防について、理学療法士の視点から詳しく解説します。健康寿命シリーズ第1回
女性の2人に1人が90歳まで生きる時代へ
https://prizenes.com/blog/detail/20260803112306/第2回
平均寿命と健康寿命は同じではない
https://prizenes.com/blog/detail/20260804114931/第3回
要支援になる主な原因は「衰弱・関節疾患・骨折・転倒」
https://prizenes.com/blog/detail/20260805094735/第4回
要介護になる主な原因は「認知症・骨折・転倒・衰弱」（現在の記事）理学療法士として私が感じること医学は私たちの寿命を大きく延ばしてくれました。しかし、その延びた20年、30年を、どのような身体で過ごすのかは、毎日の生活が大きく影響します。私は理学療法士として22年以上、多くの方と関わってきました。その中で強く感じるのは、「身体を動かすこと」は運動そのものが目的ではなく、自分らしい人生を続けるための手段であるということです。旅行へ行く。買い物へ行く。趣味を楽しむ。友人と会う。孫と遊ぶ。こうした何気ない日常を長く続けるためにも、身体を動かす習慣を大切にしていきたいですね。
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<link>https://prizenes.com/blog/detail/20260807134247/</link>
<pubDate>Fri, 07 Aug 2026 13:46:00 +0900</pubDate>
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<title>要支援になる主な原因は「衰弱・関節疾患・骨折・転倒」｜健康寿命を守るために知っておきたい身体のサイン【札幌・琴似】</title>
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介護は、ある日突然始まるわけではありません「昨日までは元気だったのに、今日から介護が必要になった。」そのようなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、脳卒中や大きな骨折など、突然生活が変わる病気やケガもあります。しかし、実際には、多くの方は少しずつ身体機能が低下し、生活の中で困ることが増え、要支援や要介護へ移行していきます。つまり、介護が必要になる前には、身体が出しているサインがあることが少なくありません。「まだ大丈夫」その小さな変化を見逃さないことが、健康寿命を延ばす第一歩です。2025年国民生活基礎調査で分かった「要支援」の主な原因厚生労働省が公表した2025年国民生活基礎調査では、要支援となった主な原因に変化がみられました。要支援になる主な原因（2025年）高齢による衰弱（17.7％）関節疾患（14.8％）骨折・転倒（14.7％）2022年調査では「関節疾患」が第1位でしたが、2025年調査では「高齢による衰弱」が第1位となりました。:contentReference[oaicite:1]{index=1}この結果は、介護予防を考えるうえで非常に重要な意味があります。なぜなら、上位に並んでいる原因は、がんや脳卒中のように突然発症する病気ではなく、日々の身体機能や活動量と深く関係しているものだからです。つまり、要支援になる前には、身体が少しずつ変化している可能性があります。「高齢による衰弱」とは、年齢そのものではありません2025年の国民生活基礎調査では、要支援になる原因の第1位は「高齢による衰弱」でした。しかし、「衰弱」と言われても、どのような状態なのかイメージしにくい方も多いのではないでしょうか。実は、衰弱とは単に年齢を重ねたことではありません。年齢を重ねても、元気に旅行へ行き、趣味を楽しみ、毎日散歩をしている90代の方もたくさんいます。一方で、70代でも歩くことが難しくなり、介護が必要になる方もいます。つまり、「年齢＝衰弱」ではないのです。衰弱とは「身体の予備力」が低下した状態です医学では、このような状態をフレイルと呼ぶことがあります。フレイルとは、健康な状態と介護が必要な状態の中間に位置する段階です。まだ自分で生活できていても、身体の予備力が低下しているため、病気や転倒などをきっかけに、急激に生活機能が低下しやすい状態を指します。フレイルでよくみられる変化歩く速度が遅くなった疲れやすくなった体重が減ってきた筋力が低下してきた外出する回数が減った人と会う機会が少なくなったこうした変化は、一つひとつは小さなものです。しかし、そのまま放置すると、さらに身体を動かす機会が減り、要支援や要介護につながる可能性があります。筋力が落ちると、活動量も落ちていきます理学療法士として多くの方をみてきた中で、最も感じるのは、「筋力低下」と「活動量低下」は切り離せないということです。例えば、太ももの筋力が低下すると、立ち上がりや階段が大変になります。すると、自然と歩く距離が短くなり、外出する回数も減っていきます。身体を動かさなくなることで、さらに筋力は低下します。悪循環が始まります筋力低下
↓歩く量が減る
↓活動量が減る
↓さらに筋力低下
↓転倒しやすくなる
↓要支援へ近づくこの悪循環は、ある日突然起こるものではありません。数年という時間をかけて、少しずつ進行していくことが多いのです。だからこそ、「まだ困っていないから大丈夫」ではなく、小さな変化の段階で身体を動かし続けることが、健康寿命を延ばすためには重要になります。要支援の原因第2位「関節疾患」、第3位「骨折・転倒」2025年国民生活基礎調査では、要支援になる原因の上位に「関節疾患」「骨折・転倒」が続いています。これらに共通しているのは、「身体を動かすことが難しくなる」という点です。膝や腰が痛いだけで、本当に身体は変わるのでしょうか？「少し膝が痛いだけだから大丈夫。」「腰痛は年齢のせいだから仕方がない。」そのように考えている方は少なくありません。もちろん、膝や腰に痛みがあっても、すぐに介護が必要になるわけではありません。しかし、問題は痛みそのものではなく、その後の生活の変化です。痛みがあると、自然と歩く距離が短くなります。階段を避けるようになります。買い物へ行く回数が減ります。趣味や外出も少なくなります。つまり、身体を動かす機会そのものが減ってしまうのです。痛みから始まる悪循環膝・腰が痛い
↓歩く量が減る
↓筋力が低下する
↓さらに歩きづらくなる
↓外出が減る
↓生活機能が低下するこの悪循環は、理学療法士として多くの方を担当する中でも、非常によく経験する経過の一つです。転倒は「結果」であり、「原因」があります骨折・転倒も、突然起こるように見えるかもしれません。しかし、転倒する方の多くは、その前から身体機能の変化が始まっています。歩幅が小さくなった歩く速度が遅くなったつまずくことが増えた片脚で立つことが難しくなった階段で手すりを使うようになった立ち上がる時に手を使うようになったこうした変化は、年齢だけで起こるわけではありません。筋力、バランス能力、柔軟性、歩行能力など、複数の身体機能が少しずつ低下することで現れてきます。つまり、転倒は突然起こる事故ではなく、身体から出ているサインを見逃した結果として起こる場合も少なくありません。「転ばなかったから大丈夫」ではありませんつまずく回数が増えた。歩く速度が遅くなった。外出が減った。こうした小さな変化は、身体が出している重要なサインかもしれません。転倒してから対策を始めるのではなく、転倒する前から身体機能を維持することが、健康寿命を守るためには大切です。要支援になる原因の上位を見ると、共通しているのは、「身体機能の低下が生活機能の低下につながる」ということです。だからこそ、健康寿命を延ばすためには、痛みを我慢することでも、できるだけ安静にすることでもなく、身体機能を維持し続けることが重要になります。「年齢だから仕方がない」で終わらせないために今回ご紹介した2025年国民生活基礎調査では、要支援になる原因の上位は、高齢による衰弱関節疾患骨折・転倒でした。この結果から分かることは、要支援になる原因の多くは、身体機能の変化と深く関係しているということです。もちろん、年齢を重ねれば誰でも身体は変化します。筋力も、バランス能力も、回復力も、少しずつ低下していきます。しかし、「年齢を重ねること」と「何もしないこと」は全く違います。年齢は変えられません。しかし、身体を動かす習慣は、今日からでも変えることができます。身体は、何歳からでも変わる可能性があります近年の研究では、高齢になってからでも、適切な運動によって筋力や歩行能力、バランス能力の改善が期待できることが数多く報告されています。もちろん、20代や30代と同じように身体が変化するわけではありません。しかし、「もう年だから何をしても変わらない」という考え方は、現在の研究結果とも一致しません。実際に私たちの施設でも、80代、90代になってから運動を始め、歩く距離が延びたり、階段が楽になったり、外出の機会が増えたりする方を数多く経験しています。介護予防とは、特別な運動をすることではありません。歩ける身体を維持すること。立ち続けられる身体を維持すること。好きな場所へ出かけられる身体を維持すること。その積み重ねが、健康寿命を延ばすことにつながります。第3回のまとめ要支援は、ある日突然始まるものではありません。歩く速度が遅くなる。立ち上がりが大変になる。外出が減る。転びそうになる。こうした小さな変化が、身体からのサインです。その変化に早く気付き、身体を動かし続けることが、健康寿命を守る第一歩になります。次回予告ここまでは、要支援になる主な原因についてお話ししました。では、要介護になる主な原因は何でしょうか。2025年国民生活基礎調査では、要介護になる原因の上位は、認知症骨折・転倒高齢による衰弱でした。認知症と身体機能は、別々の問題として考えられがちですが、近年では互いに影響し合うことが数多く報告されています。次回は、「要介護になる主な原因」を最新データと研究結果をもとに詳しく解説します。健康寿命シリーズ第1回
女性の2人に1人が90歳まで生きる時代へ
https://prizenes.com/blog/detail/20260803112306/第2回
平均寿命と健康寿命は同じではない
https://prizenes.com/blog/detail/20260804114931/第3回
要支援になる主な原因は「衰弱・関節疾患・骨折・転倒」｜足腰の小さな変化を見逃さない（現在の記事）
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<link>https://prizenes.com/blog/detail/20260805094735/</link>
<pubDate>Wed, 05 Aug 2026 09:49:00 +0900</pubDate>
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<title>平均寿命と健康寿命は同じではない｜長生きできても「元気に暮らせる期間」とは【札幌・琴似】</title>
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長生きできても、ずっと元気とは限りません前回の記事では、2025年（令和7年）の簡易生命表から、日本人の平均寿命が男性81.35歳、女性87.33歳となり、女性では約2人に1人が90歳まで生きる時代になったことをご紹介しました。医学の進歩によって、私たちはこれまで以上に長く生きられるようになりました。これは本当に素晴らしいことです。しかし、ここで一つ考えなければならないことがあります。平均寿命が延びることと、元気に生活できる期間が延びることは同じではありません。例えば、90歳まで生きたとしても、80歳頃から介護が必要になった場合と、89歳まで自分の足で歩き、旅行や趣味を楽しめた場合では、人生の過ごし方は大きく異なります。そこで重要になるのが、「健康寿命」という考え方です。健康寿命とは何でしょうか？健康寿命とは、「健康上の問題によって日常生活が制限されることなく生活できる期間」を表す指標です。「病気が一つもない期間」という意味ではありません。高血圧や糖尿病などの病気があっても、適切に治療を受けながら、仕事や趣味、買い物、旅行などを楽しみ、自立した生活を送っている方はたくさんいます。つまり健康寿命とは、「自分らしい生活を送れる期間」とも言えるでしょう。健康寿命は「病気がない期間」ではありません自分で歩ける買い物へ行ける趣味を楽しめる外出できる人と交流できるこうした日常生活を大きな制限なく送れる期間を示しています。長生きできる時代だからこそ、平均寿命だけではなく、「健康寿命をどれだけ延ばせるか」が重要になっています。健康寿命は男性72.57歳、女性75.45歳です健康寿命の最新確定値は、2024年12月に厚生労働省から公表された2022年（令和4年）のデータです。健康寿命は、国民生活基礎調査で「健康上の問題によって日常生活に何か影響がありますか」という質問に対する回答などをもとに算出されています。2022年健康寿命男性72.57歳女性75.45歳一方、2022年の平均寿命は、男性81.05歳女性87.09歳でした。平均寿命と健康寿命の差男性約8.5年女性約11.6年つまり、平均すると男性では約8年半、女性では約11年半、何らかの健康上の問題によって日常生活に制限を受けながら生活している期間があることになります。この「約8～12年」を誤解してはいけませんこの数字を見ると、「人生の最後の約10年間は寝たきりになる」とイメージしてしまう方がいます。しかし、健康寿命は、そのような意味ではありません。健康寿命は、「健康上の問題によって日常生活に制限がある」期間を含んでいます。そのため、この期間には、膝が痛く長距離を歩けない腰痛があり外出回数が減った杖を使って歩いている階段が大変になった買い物へ行く回数が減った介護サービスを利用しているなど、さまざまな状態が含まれます。つまり、健康寿命と平均寿命の差は、「寝たきり期間」ではなく、生活に何らかの制限が生じている期間を表しているのです。重要なのは「何歳まで生きるか」ではなく、「何歳まで自分らしく生活できるか」旅行へ行く。買い物へ行く。趣味を楽しむ。友人と会う。孫と遊ぶ。健康寿命とは、こうした日常生活を続けられる期間を考えるための指標なのです。だからこそ、平均寿命だけではなく、健康寿命にも目を向けることが重要になります。健康寿命は、なぜ短くなってしまうのでしょうか？健康寿命が短くなる原因は、一つではありません。加齢だけではなく、生活習慣病、関節の痛み、筋力低下、転倒、認知機能の低下、社会とのつながりの減少など、さまざまな要因が重なり合って進行していきます。つまり、「これだけ気を付ければ健康寿命が延びる」という単純なものではありません。理学療法士として感じる「最初の変化」私は理学療法士として22年以上、急性期病院、訪問リハビリ、そして現在のリハビリジムで、多くの高齢者の方と関わってきました。その中で感じることがあります。介護が必要になる方の多くは、ある日突然身体が動かなくなるわけではありません。最初は、本当に小さな変化から始まります。歩く速度が少し遅くなった階段が大変になった立ち上がる時に手を使うようになった膝や腰が痛くて外出が減った疲れやすくなった転ぶのが怖くなった一つ一つは、年齢のせいと思ってしまう程度の変化かもしれません。しかし、こうした変化が積み重なることで、身体活動量は少しずつ減っていきます。身体活動が減ると、身体はさらに衰えます身体は使わなければ衰えます。これは医学でもよく知られている「廃用（はいよう）」という考え方です。歩く距離が減れば、脚の筋力は低下します。筋力が低下すると、さらに歩くことが大変になります。すると、外出する回数も減ってしまいます。活動量が減る悪循環膝や腰が痛い
↓歩く量が減る
↓筋力が低下する
↓歩くのがさらに大変になる
↓外出が減る
↓身体活動量がさらに減るこの悪循環は、多くの高齢者でみられる典型的な経過の一つです。身体機能と認知機能は、お互いに影響し合っています最近では、身体機能と認知機能を別々に考えるのではなく、互いに影響し合うものとして考える研究が増えています。例えば、歩く機会が減れば、外出も減ります。外出が減れば、人と会う機会も減ります。社会とのつながりが減ることで、生活の刺激も少なくなります。反対に、認知機能が低下すると、外出や運動の機会が減ることもあります。つまり、身体機能と認知機能は、一方向ではなく、お互いに影響しながら変化していくのです。だからこそ、身体を動かすことが大切です筋力トレーニングだけで認知症を予防できる、ということではありません。しかし、身体活動を維持することは、歩くこと、外出すること、社会参加を続けることにつながり、結果として健康寿命を支える重要な土台になると考えられています。健康寿命を延ばすためには、一つの方法だけではなく、身体を動かし続けられる生活そのものを維持することが重要なのです。健康寿命を延ばすために、今日からできることここまで、平均寿命と健康寿命の違いについてお話ししてきました。では、健康寿命を延ばすためには、何をすればよいのでしょうか。「特別な運動を始めなければいけない。」「毎日1万歩歩かなければいけない。」そう考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、健康寿命を支えるのは、特別なことではありません。毎日の生活の中で身体を使い続けること。これが何よりも大切です。身体は、使うことで維持されます私たちの身体は、年齢だけで衰えるわけではありません。もちろん加齢の影響はあります。しかし、身体を動かさなくなることで起こる筋力低下や体力低下は、加齢以上に大きな影響を与えることがあります。例えば、歩く。立ち上がる。階段を上る。荷物を持つ。庭仕事をする。掃除をする。こうした何気ない動作も、身体にとっては大切な運動です。逆に、便利な生活になればなるほど、身体を使う機会は減ってしまいます。運動は「身体」だけではなく「生活」を守ります運動というと、筋肉を鍛えることをイメージする方が多いかもしれません。もちろん、筋力を維持することは非常に重要です。しかし、運動によって得られるものは、筋力だけではありません。歩ける距離が伸びる転びにくくなる外出しやすくなる買い物へ行ける旅行へ行ける趣味を続けられる友人と会える社会とのつながりを保ちやすくなるつまり、身体を動かすことは、「生活そのもの」を維持するための手段とも言えるのです。健康寿命を支える5つの土台歩く機会を減らさない座りっぱなしを避ける十分な栄養を摂る筋力を維持するバランス能力を保つこれらについては、シリーズ最終回で詳しくご紹介します。健康寿命は、ある日突然短くなるわけではありません健康寿命は、突然失われるものではありません。多くの場合、小さな変化の積み重ねによって少しずつ短くなっていきます。歩く速度が遅くなった立ち上がる時に手を使うようになった外出回数が減った階段を避けるようになった転ぶことが怖くなったこれらは、単なる「年齢のせい」ではなく、身体からのサインかもしれません。だからこそ、早い段階でその変化に気付き、身体を動かし続けることが重要です。次回予告健康寿命が短くなる背景には、要支援になる前の小さな変化があります。2025年国民生活基礎調査では、要支援になる主な原因として「高齢による衰弱」「関節疾患」「骨折・転倒」が上位となっています。次回は、「要支援になる主な原因」について、最新データをもとに詳しく解説します。
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<link>https://prizenes.com/blog/detail/20260804114931/</link>
<pubDate>Tue, 04 Aug 2026 11:52:00 +0900</pubDate>
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<title>女性の2人に1人が90歳まで生きる時代へ｜最新の平均寿命から考える健康づくり【札幌・琴似】</title>
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女性の2人に1人が90歳まで生きる時代になりました「人生100年時代」近年、この言葉を耳にする機会が増えました。しかし、本当に100歳近くまで生きる時代が来ていることを、実感している方はどれくらいいるでしょうか。厚生労働省は令和7年簡易生命表を公表しました。この生命表は、日本人の死亡状況をもとに、その年に生まれた人が平均して何歳まで生きるのか、また何歳まで生きる人がどれくらいいるのかを推計した、日本で最も基本となる統計です。今回の結果を見ると、日本は改めて世界でも有数の長寿国であることが分かります。2025年最新平均寿命男性81.35歳女性87.33歳平均寿命だけを見ると、「以前より少し延びたんだな」くらいに感じるかもしれません。しかし、本当に注目すべきなのは平均寿命ではありません。それは、90歳まで生きる人の割合です。2025年の90歳まで生存する割合男性26.7％女性50.8％つまり、女性では約2人に1人が90歳まで生きる計算になります。90歳まで生きることは、もはや一部の特別な人だけではありません。今の日本では、誰もが90歳近くまで生きる可能性を考えながら人生設計をする時代になったと言えるでしょう。実際、皆さんの周りにも、90歳を超えて元気に生活されている方が増えてきたと感じることはないでしょうか。病院や介護施設だけではなく、買い物や散歩をしている90代の方を見かけることも珍しくありません。これは決して偶然ではなく、医療、福祉、公衆衛生、栄養状態、生活環境など、日本社会全体が長い年月をかけて積み重ねてきた成果でもあります。一方で、私は理学療法士として22年以上、多くの高齢者の方と関わってきました。そこで強く感じることがあります。「長く生きること」と「元気に生活できること」は、決して同じではありません。90歳まで生きる方が増えることは、とても素晴らしいことです。しかし、その90歳を、自分の足で歩き、好きな場所へ出かけ、家族や友人と会い、趣味を楽しみながら迎えられるかどうか。それとも、介護が必要な状態で迎えるか。この違いは、人生の満足度を大きく左右します。今回から始まるシリーズでは、厚生労働省が公表した最新データをもとに、「長生きできる時代だからこそ、本当に大切になること」を、一緒に考えていきたいと思います。日本人の寿命は、なぜここまで延びたのでしょうか？今では男性81歳、女性87歳まで生きることが当たり前になりつつあります。しかし、これは決して昔からそうだったわけではありません。戦後間もない1947年（昭和22年）の平均寿命は、1947年（昭和22年）の平均寿命男性50.06歳女性53.96歳現在と比較すると、男性は約31年、女性は約33年も寿命が延びています。わずか80年足らずで、これほど寿命が延びた国は世界的にも多くありません。では、なぜ日本人はこれほど長生きできるようになったのでしょうか。医学の進歩は、多くの命を救ってきました寿命が延びた理由は一つではありません。医療技術、公衆衛生、生活環境、栄養状態など、さまざまな要因が積み重なった結果です。例えば昔は、肺炎や結核などの感染症で命を落とす方が今よりはるかに多くいました。しかし、抗菌薬（抗生物質）の普及やワクチン接種、衛生環境の改善によって、感染症で亡くなる方は大きく減少しました。また、高血圧や糖尿病などの治療薬も進歩しました。以前であれば、脳卒中や心筋梗塞で命を落としていた方が、薬によって病気の進行を抑えられるようになりました。さらに、救急医療の発展も非常に大きな役割を果たしています。救急車、救命救急センター、カテーテル治療、脳卒中の血栓回収療法など、「助からなかった命」が助かるようになったことで、平均寿命は大きく延びました。整形外科やリハビリテーションも大きく変わりました理学療法士として感じるのは、整形外科医療とリハビリテーションの進歩です。例えば変形性膝関節症や変形性股関節症では、人工関節手術が普及し、以前であれば歩けなくなっていた方でも、再び歩けるようになるケースが増えています。骨折しても、早期に手術を行い、翌日からリハビリを開始することも珍しくありません。脳卒中でも、急性期から回復期、生活期まで切れ目なくリハビリを行う体制が整ってきました。つまり、昔であれば寝たきりになっていた可能性のある方が、再び歩けるようになったり、自宅へ戻れるようになったりする時代になっています。医学は「命を守る力」を大きく伸ばしました感染症、心臓病、脳卒中、がん、骨折、関節疾患。これらに対する医療の進歩によって、日本人は世界でもトップクラスの長寿国になりました。しかし、ここで一つ考えなければならないことがあります。「長く生きられるようになった」ことと、「最後まで元気に生活できる」ことは、同じではないということです。医学は寿命を延ばしてくれました。しかし、その延びた20年、30年を、どのような身体で過ごすかまでは、医学だけでは決めることができません。ここから先は、一人ひとりの日々の生活習慣や身体活動が大きく関わってきます。医学だけでは「健康寿命」は延ばせません私は理学療法士として22年以上、急性期病院、訪問リハビリ、そして現在のリハビリジムで、本当に多くの方と関わってきました。脳卒中、骨折、人工関節手術、心臓病、がん、神経難病など、さまざまな病気を経験された方を支援してきました。その中で強く感じることがあります。医療は命を救うことはできます。しかし、その後の人生までは決められません。例えば脳卒中です。以前であれば命を落としていた方も、現在では救急医療の進歩によって助かるケースが増えています。心筋梗塞も同様です。カテーテル治療などの発展により、多くの命が救われています。人工関節手術によって痛みが改善し、再び歩けるようになる方も少なくありません。これは本当に素晴らしい医学の進歩です。だからこそ、日本は世界でも有数の長寿国になりました。しかし、退院したあとも、その人の人生は続きます。退院はゴールではなく、新しい生活のスタートです。同じ病気でも、その後の生活は大きく変わります私はこれまで、多くの患者さんを担当してきましたが、同じ病気であっても、その後の生活は人によって大きく違います。退院後も毎日散歩を続ける方。地域活動へ参加する方。趣味を楽しむ方。旅行へ行く方。一方で、「もう年だから」「痛いから」「転びそうだから」と外出が減り、自宅で過ごす時間が増えてしまう方もいます。もちろん、病気の重症度や家庭環境など様々な要因があります。そのため、「努力が足りない」と言いたいわけでは決してありません。しかし、同じ病気であっても、その後の日々の身体活動量には大きな差が生まれることがあります。そして、その差は数か月では目立たなくても、数年、10年という時間の中で、身体機能や生活のしやすさに大きな違いとなって現れてきます。身体は「使わない」と確実に衰えていきます人の身体には、「使わなければ衰える」という特徴があります。これは医学では廃用症候群と呼ばれています。例えば、風邪をひいて数日寝込んだだけでも、脚の筋力が落ちたと感じた経験はないでしょうか。高齢になると、その変化はさらに大きくなります。歩く機会が減る。立つ時間が短くなる。階段を避ける。外出しなくなる。こうした小さな変化が積み重なることで、筋力やバランス能力は徐々に低下していきます。活動量が減る悪循環身体を動かす機会が減る
↓筋力が低下する
↓歩くことが大変になる
↓さらに外出が減る
↓活動量が減る
↓さらに身体機能が低下するこの悪循環は、膝や腰の痛み、転倒、さらには認知機能の低下などにも関係することが、多くの研究で報告されています。つまり、医学が命を守ってくれたとしても、その後の生活の中で身体を動かす機会が失われてしまうと、健康寿命は短くなってしまう可能性があります。だからこそ、これからの時代に本当に重要なのは、「長く生きること」ではなく、「長く動ける身体を維持すること」なのです。65歳は人生のゴールではありません。ここから約20～25年の人生があります「65歳になったら仕事を引退。」以前は、そのような人生設計が一般的でした。しかし現在は、その考え方を少し変える必要があります。厚生労働省の令和7年簡易生命表では、65歳時点の平均余命は、65歳時点の平均余命男性19.68年女性24.52年つまり、65歳を迎えた男性は平均して約20年、女性は約25年の人生が続くことになります。20年という時間は決して短くありません。例えば、小学校へ入学した子どもが社会人になるまでと同じくらい長い年月です。「退職したらゆっくり過ごそう。」もちろん、それも一つの人生です。しかし、その20～25年間をどのように過ごしたいでしょうか。皆さんは、どんな90歳を迎えたいですか？旅行へ行く。友人と食事へ出かける。趣味を楽しむ。孫と公園へ行く。地域活動へ参加する。買い物へ自分で行く。こうした何気ない日常は、歩けること、立てること、外出できることがあって初めて続けられます。一方で、足腰が弱くなり、転倒を繰り返し、外出する機会が減ると、生活の景色は少しずつ変わっていきます。外へ出なくなる。人と会わなくなる。身体を動かさなくなる。筋力がさらに低下する。このような変化は、ある日突然起こるものではありません。何年もかけて少しずつ進行していくことが多いのです。将来の身体は、突然変わるわけではありません今日歩かなかったこと。今日階段を避けたこと。今日一日座って過ごしたこと。その一つひとつは小さな出来事です。しかし、それが何年も積み重なることで、身体は少しずつ変化していきます。医学の進歩だけでは守れないものがありますもちろん、病気になれば病院で治療を受けます。必要であれば薬も飲みます。手術を受けることもあります。リハビリを受けることもあります。これらは非常に重要です。私自身も理学療法士として、医療の力によって多くの方が回復していく姿を見てきました。しかし、退院したその日からの生活までは、病院が代わってくれるわけではありません。毎日歩くかどうか。家の中でも身体を動かすか。食事をしっかり食べるか。筋力を維持する運動を続けるか。こうした積み重ねは、誰かが代わりに行ってくれるものではありません。だからこそ、これからの超高齢社会では、「医療」と「毎日の生活」の両方が健康寿命を支える車の両輪になります。第1回のまとめ医学の進歩によって、日本人は世界でもトップクラスの長寿国になりました。しかし、長く生きられるようになった今、本当に大切なのは、「どのような身体で、その長い人生を過ごすか」です。健康寿命は、特別な一日の努力ではなく、歩くこと、立つこと、食べること、身体を動かすことなど、毎日の生活の積み重ねによって形づくられていきます。次回予告平均寿命が延びたことは分かりました。では、「健康寿命」とは何でしょうか。実は、長生きできても、誰もが最後まで元気に生活できるわけではありません。次回は、「平均寿命と健康寿命の違い」について、最新のデータをもとに詳しく解説します。これからの時代に本当に大切なのは「何歳まで生きるか」ではありません今回ご紹介した2025年の簡易生命表では、日本人の平均寿命はさらに延び、女性では約2人に1人が90歳まで生きる時代になりました。この結果を見て、私は「長寿国日本」ということ以上に、これからの医療や介護、そして私たち一人ひとりの生活のあり方が大きく変わる時代に入ったと感じています。医学の進歩によって、命を救える病気は確実に増えました。脳卒中で助かる人が増えた心筋梗塞で命を落とす人が減った人工関節によって再び歩ける人が増えたがん治療も大きく進歩した感染症で亡くなる人も大きく減ったこうした積み重ねが、現在の長寿社会を支えています。しかし、ここから先の人生は、医療だけでは支えきれません。これからの20年、30年を支えるのは毎日の生活です薬は病気を治療します。手術は身体を治します。リハビリは身体機能の回復を支援します。一方で、毎日歩くか。家から外へ出るか。階段を使うか。しっかり食事を食べるか。身体を動かす習慣があるか。こうした生活までは、病院や医療だけでは代わってあげることができません。私は理学療法士として22年以上、多くの方と関わってきました。その中で強く感じるのは、将来の身体は、特別な一日の努力ではなく、毎日の積み重ねによってつくられるということです。健康寿命は「病院」で決まるのではなく、「日々の生活」でつくられる歩くこと。立つこと。食べること。身体を動かすこと。人と会うこと。笑うこと。趣味を続けること。その一つひとつが、10年後、20年後の身体につながっていきます。このシリーズで伝えたいこと今回のシリーズでは、厚生労働省が公表した最新データをもとに、健康寿命を延ばすために本当に必要なことを、理学療法士の視点から分かりやすくお伝えしていきます。平均寿命。健康寿命。要支援。要介護。そして、日々の運動。数字だけではなく、「今日から何を始めればよいのか」まで具体的に考えていきます。このシリーズを読む順番第1回
女性の2人に1人が90歳まで生きる時代へ（現在の記事）次回第2回
平均寿命と健康寿命は何が違う？男性約8.5年、女性約11.6年ある「健康ではない期間」を考える最後に医学の進歩によって、私たちは世界でも有数の長寿国となりました。これは本当に素晴らしいことです。だからこそ、これから必要なのは、「長く生きること」から「元気に生活できる期間を延ばすこと」へ目を向けることです。人生100年時代。未来の身体は、10年後に突然変わるわけではありません。今日歩いた一歩。今日立ち上がった一回。今日食べた一食。今日身体を動かした数分。その積み重ねが、将来の健康寿命につながっていきます。ぜひ次回もご覧ください。一緒に、「長く元気に暮らすために本当に必要なこと」を考えていきましょう。次回の記事第2回平均寿命と健康寿命は同じではない～男性約8.5年、女性約11.6年ある「健康ではない期間」とは～「長生き」と「元気に生活できる期間」は同じではありません。次回は健康寿命について、最新データをもとに詳しく解説します。
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<link>https://prizenes.com/blog/detail/20260803112306/</link>
<pubDate>Mon, 03 Aug 2026 11:25:00 +0900</pubDate>
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<title>筋力低下は認知症と関係する？握力・下肢筋力・サルコペニアを最新研究から解説</title>
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認知症予防シリーズ第5回筋力低下は認知症と関係する？
握力・下肢筋力・サルコペニアを最新研究から解説「筋力が落ちると認知症になりやすいって本当？」最近、このような質問をいただくことが増えてきました。実際に近年の研究では、握力や下肢筋力の低下、さらにはサルコペニア（加齢に伴う筋肉量・筋力の低下）と認知機能低下との関連が数多く報告されています。しかし、「筋力が弱い＝認知症になる」という単純な話ではありません。この記事では、最新の研究をもとに、筋力と認知症の関係について理学療法士が分かりやすく解説します。筋力は「動くため」だけのものではありません筋力というと、「重い物を持つ力」「階段を上る力」「転ばないための力」というイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし筋肉は、単に身体を動かすためだけの組織ではありません。近年では、筋肉はさまざまな生理活性物質（マイオカイン）を分泌する、体内で最大級の「内分泌器官」としても注目されています。運動によって分泌される物質の中には、脳の神経細胞の働きや神経の可塑性に関わるものもあり、筋肉と脳は互いに影響し合う「筋‐脳連関（Muscle-BrainAxis）」という考え方が広がっています。筋力が低下すると、生活はどのように変わるのでしょうか？筋力低下の影響は、「立ち上がりが大変になる」だけではありません。日常生活では、少しずつ活動量が減り、外出する機会が減り、人と会う機会も少なくなることがあります。筋力低下↓歩くことが億劫になる↓外出・身体活動が減る↓社会参加が減る↓認知症予防で推奨される生活習慣を続けにくくなるここで大切なのは、「筋力低下が直接認知症を引き起こす」と言い切れるわけではないということです。現在の研究では、筋力低下は認知症の危険因子そのものというよりも、身体活動や社会参加の減少といった複数の要素を介して認知機能と関連している可能性が示されています。なぜ「握力」が研究でよく使われるのでしょうか？認知症や健康寿命に関する研究では、握力がよく測定されています。それは、短時間で測定でき、再現性が高く、全身の筋力をある程度反映する指標として利用しやすいためです。ただし、握力だけで全身の筋力を評価できるわけではありません。特に歩行や階段昇降、立ち上がりなど日常生活を支えるのは、太ももやお尻などの下肢筋力です。理学療法士は、握力だけではなく、下肢筋力やバランス、歩行能力を含めて総合的に評価します。理学療法士からのメッセージ外来やリハビリの現場では、「握力はそれほど低くないのに歩けなくなっている方」や、「握力は弱くても活動的な生活を送っている方」にも多く出会います。だからこそ、数字だけを見るのではなく、筋力・歩行・身体活動・生活背景を総合的に評価することが重要です。筋力は単独で考えるものではなく、その人の生活を支える力として考える必要があります。最新研究から分かってきた「筋力」と認知機能の関係近年、握力や下肢筋力、サルコペニアと認知機能との関係について、世界中で多くの研究が行われています。その結果、筋力が低い人やサルコペニアのある人では、認知機能低下や認知症との関連がみられる可能性が繰り返し報告されています。ただし、最初に理解しておきたいのは、筋力が弱いことが、そのまま認知症の原因になると証明されたわけではないという点です。現在の研究から分かるのは、筋力低下が、身体活動量、生活習慣病、炎症、栄養状態、フレイルなどと関連しながら、認知機能の状態を反映する一つの指標になり得るということです。この章で最も大切なこと筋力低下と認知機能低下には「関連」があります。しかし、「筋力が低下したから認知症になった」とは言い切れません。年齢、病気、身体活動、栄養、社会参加など、複数の要因を含めて考える必要があります。握力が弱い人ほど、認知機能低下のリスクが高い可能性握力は、認知機能との関係が最も多く研究されている筋力指標の一つです。2021年に発表されたシステマティックレビューとメタアナリシスでは、握力が低い人ほど、将来的な認知機能低下や認知症の発症リスクが高い傾向が報告されました。さらに別の前向き研究をまとめたメタアナリシスでも、握力は認知機能低下、認知症、アルツハイマー病などの将来的なリスクを示す指標になり得るとされています。握力と認知機能の関係について報告されていること握力が低い人では、認知機能低下との関連がみられる握力が低い人では、将来の認知症発症リスクが高い傾向がある握力が維持されている人では、認知機能低下が緩やかな可能性がある握力の経年的な低下も、健康状態の変化を示す可能性があるただし、握力が弱いからといって、認知症になるとは限りません。握力は、年齢、性別、体格、関節疾患、神経疾患、疼痛、栄養状態など、多くの影響を受けます。そのため、握力は認知症の診断検査ではなく、全身の健康状態を把握するための一つのスクリーニング指標として考えるのが適切です。参考：GripStrengthandtheRiskofCognitiveDeclineandDementia:ASystematicReviewandMeta-Analysis
HandgripStrengthandRiskofCognitiveOutcomes:AProspectiveStudyandMeta-Analysis握力は「全身の筋力」をどこまで表しているのでしょうか？握力は、簡単かつ短時間で測定できるため、大規模な疫学研究で非常に使いやすい指標です。そのため、「握力が全身の筋力を代表する」と説明されることがあります。しかし、臨床的には注意が必要です。握力が上半身を中心とした筋力指標であるのに対し、立ち上がり、歩行、階段昇降、転倒回避などを支えているのは、主に下肢の筋力と筋パワーです。握力から分かること上肢筋力の一部全身状態の目安フレイルやサルコペニアのスクリーニング経年的な身体機能の変化下肢筋力から分かること立ち上がる能力歩行を支える能力階段を上る能力転倒を回避する能力したがって、握力だけで身体機能全体を判断するのではなく、下肢筋力、歩行速度、バランス、日常生活動作も含めて評価することが重要です。下肢筋力と認知機能にも関連が報告されています認知機能との関係で注目されているのは、握力だけではありません。太ももや股関節周囲などの下肢筋力、さらに素早く力を発揮する筋パワーも、将来の認知機能との関連が研究されています。英国の女性双生児を対象として約10年間追跡した研究では、研究開始時の脚の筋パワーが高い人ほど、その後の認知機能が良好である傾向が報告されました。一部の双生児では、脚の筋パワーが高い人の方が、脳画像上の指標も良好である傾向が確認されています。ただし、この結果も、脚を鍛えれば必ず認知症を防げることを証明したものではありません。もともと健康的で活動量が多い人ほど、脚の筋力と認知機能の両方が保たれていた可能性もあります。下肢筋力が重要と考えられる理由歩行や外出を支える身体活動量を維持しやすくする転倒や骨折のリスクを抑える買い物や通院などの生活行動を支える社会参加を継続するための土台になる下肢筋力は、認知機能へ直接作用するというよりも、身体活動や社会参加を続けるための基礎体力として、認知症予防で推奨される生活習慣を支えていると考えることができます。参考：LegPowerPredictsCognitiveAgeingafterTenYearsinOlderFemaleTwinsサルコペニアとは何でしょうか？サルコペニアとは、加齢や病気などに伴って、筋力、筋肉量、身体機能が低下した状態を指します。以前は「筋肉量の減少」が重視されていましたが、現在では、筋肉量だけでなく、筋力や身体機能の低下を重視する考え方が一般的になっています。筋力低下＋筋肉量の減少＋歩行速度など身体機能の低下↓サルコペニアサルコペニアになると、立ち上がり、歩行、階段昇降などが難しくなり、転倒、骨折、要介護、入院などのリスクが高まります。そして近年では、身体的な問題だけでなく、認知機能との関係も注目されています。2025年の最新レビューで示されたサルコペニアと認知機能の関連2025年に発表されたシステマティックレビューとメタアナリシスでは、31件の研究が検討され、27件が統計解析に含まれました。その結果、2025年のメタアナリシスサルコペニアのある人では、ない人と比較して、認知機能低下と関連するオッズが約1.88倍でした。また、「サルコペニアの可能性」がある段階でも、認知機能低下と関連するオッズが約1.96倍と報告されました。ここでいう「約1.88倍」「約1.96倍」は、認知症になる確率が必ず約2倍になるという意味ではありません。この研究で示されているのは、サルコペニアやその可能性がある人では、認知機能低下を持つ割合が高かったという関連です。また、対象者の年齢や地域、サルコペニアと認知機能の評価方法が研究ごとに異なるため、数値をすべての人にそのまま当てはめることはできません。研究結果を読む際の注意点関連があっても、原因と結果が確定したわけではありません認知機能低下が先に起こり、活動量や筋力が低下した可能性もあります筋力と認知機能が、共通する病気や生活習慣の影響を受けている可能性もありますサルコペニアの診断基準には、研究間で違いがあります参考：TheAssociationofSarcopenia,PossibleSarcopeniaandCognitiveImpairment:ASystematicReviewandMeta-Analysis筋力低下と認知機能低下には、共通する背景があります筋力低下と認知機能低下が関連する理由は、一つだけではないと考えられています。身体活動の低下活動量が減ることで筋力が低下し、脳への刺激や社会参加も減少する可能性があります。慢性的な炎症慢性炎症は、筋肉と脳の双方に影響する可能性が研究されています。血管の健康高血圧、糖尿病、動脈硬化などは、筋力と認知機能の両方に影響する可能性があります。栄養状態低栄養やたんぱく質・エネルギー不足は、筋肉量や全身の健康状態に影響します。ホルモンの変化加齢による代謝やホルモン環境の変化が、筋肉と脳に共通して関係する可能性があります。神経系の変化脳や末梢神経の変化によって、筋力発揮と認知機能の双方が低下する場合があります。このように、筋力と認知機能は、互いに独立したものではありません。筋力が低下したために活動量が減ることもあれば、認知機能や意欲の低下によって活動量が減り、結果として筋力が落ちることもあります。筋力低下身体活動・外出の減少社会参加・認知刺激の減少認知機能・意欲の低下そのため、この関係は一方向ではなく、身体と認知機能が互いに影響し合う循環として考える必要があります。握力と歩行速度を組み合わせた評価が注目されています筋力と認知機能の関係を考える際、握力だけでは十分ではない可能性があります。2025年に発表されたシステマティックレビューとメタアナリシスでは、握力と歩行速度を組み合わせて評価することで、認知機能低下や認知症リスクをより総合的に把握できる可能性が示されました。なぜ組み合わせるのでしょうか？握力は、全身の筋力や体力の目安になります。一方、歩行速度には、筋力、バランス、関節機能、心肺機能、注意力、判断力など、より多くの身体・認知機能が関係します。握力
筋力・全身状態の指標
＋
歩行速度
身体機能・神経機能・認知機能を含む総合指標
↓
より総合的な身体機能評価つまり、握力だけ、歩行速度だけと単独で評価するよりも、複数の身体機能を組み合わせることが重要だと考えられます。参考：EffectsofHandStrengthandWalkingSpeedCombinedonCognitiveDeclineandDementia:ASystematicReviewandMeta-Analysis筋肉量だけを増やせばよいわけではありませんサルコペニアという言葉から、「筋肉量を増やせば認知症予防になる」と考える方もいるかもしれません。しかし、重要なのは筋肉の大きさだけではありません。筋肉を評価するときに必要な視点筋肉量：筋肉がどのくらいあるか筋力：どのくらい力を発揮できるか筋パワ
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<link>https://prizenes.com/blog/detail/20260731111222/</link>
<pubDate>Fri, 31 Jul 2026 11:39:00 +0900</pubDate>
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<title>歩く速度が遅くなると認知症リスクは高まる？最新研究から分かった「歩行速度」と脳の深い関係【理学療法士が解説】</title>
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認知症予防シリーズ（全5回）認知症は、年齢だけで決まるものではありません。最新の研究では、運動・食事・社会参加・歩行・筋力など、日々の生活習慣が認知症予防に重要であることが分かってきています。本シリーズでは、理学療法士が最新の研究をもとに、認知症予防について分かりやすく解説します。第1回
認知症予防①｜要介護の原因第1位「認知症」は脳だけでは防げない｜世界の最新研究から考える予防法

第2回
認知症予防②｜脳トレだけでは足りない本当の認知症予防

第3回
認知症予防③｜認知症予防に本当に効果が期待できる方法とは？運動・食事・社会参加を最新研究から解説

第4回
認知症予防④｜歩く速度が遅くなると認知症リスクは高まる？最新研究から分かった「歩行速度」と脳の深い関係

第5回（近日公開）
認知症予防⑤｜筋力低下は認知症と関係するのか？握力・下肢筋力・サルコペニアを最新研究から解説認知症予防シリーズ第４回歩く速度が遅くなると認知症リスクは高まる？
最新研究から分かる「歩く力」と脳の深い関係この記事では、歩行速度と認知機能との関係について、最新研究をもとに理学療法士が解説します。最近、歩く速度が遅くなっていませんか？「昔より歩くスピードが遅くなった」「信号が青いうちに渡りきれなくなった」「家族から歩くのが遅くなったと言われた」このような変化を、「年齢のせいだから仕方ない」と思っている方は少なくありません。もちろん、年齢を重ねれば筋力や体力は少しずつ低下します。しかし近年、歩く速度（歩行速度）は、全身の健康状態や認知機能との関連を示す重要な指標として世界中で研究が進められています。歩く速度だけで認知症を診断することはできません。一方で、歩行速度が遅い人ほど、将来的な認知機能低下や健康上の問題と関連する可能性が、多くの研究で報告されています。歩行速度は「機能的バイタルサイン」とも呼ばれる血圧や脈拍、呼吸、体温などは、私たちが健康状態を確認する基本的な指標です。これらをバイタルサイン（VitalSigns）と呼びます。近年、歩行速度は「FunctionalVitalSign（機能的バイタルサイン）」とも呼ばれるようになりました。なぜなら、歩くという動作には、全身のさまざまな機能が関わっているからです。歩くために必要な能力筋力関節の柔軟性バランス能力心肺機能視力感覚機能注意力判断力脳から筋肉への指令つまり、歩行速度は「足の筋力だけ」では決まりません。身体だけではなく、脳も絶えず働きながら、安全に歩くための情報処理を続けています。歩くという動作は、実は非常に高度な脳の仕事です私たちは普段、歩くことを無意識に行っています。しかし、歩くという動作は、脳にとって非常に複雑な仕事です。周囲を見る↓危険を判断する↓身体のバランスを調整する↓筋肉へ指令を送る↓一歩踏み出すこの一連の流れを、私たちは1秒間に何度も繰り返しています。歩くという行為は、筋肉だけではなく、前頭葉、小脳、基底核、脳幹など、多くの脳領域が協調して初めて成り立っています。歩行速度が遅くなる理由は一つではありません歩行速度が低下したからといって、すぐに認知症を疑う必要はありません。例えば、筋力低下変形性膝関節症股関節症腰部脊柱管狭窄症脳卒中後遺症パーキンソン病心不全慢性閉塞性肺疾患（COPD）視力低下痛み服薬の影響など、歩く速度に影響する原因は数多くあります。そのため、「歩くのが遅い＝認知症」ではありません。重要なのは、歩行速度の変化を、身体全体から評価することです。理学療法士からのメッセージ私たち理学療法士は、歩き方を見るだけではありません。歩行速度、歩幅、左右差、バランス、筋力、姿勢、関節の動き、痛み、さらには注意力や反応まで含めて総合的に評価します。「最近歩く速度が遅くなった」という変化は、年齢だけでなく、身体活動量の低下や持病、服薬、痛みなど、さまざまな背景があるためです。だからこそ、原因を見極め、その人に合った対策を考えることが大切になります。最新研究で分かってきた「歩く速さ」と認知症の関係歩行速度については、この20年間で非常に多くの研究が行われています。現在では、歩く速度が遅い人ほど、認知機能低下や認知症発症との関連がみられる可能性が、多くの研究で報告されています。ここで重要なのは、「歩く速度が遅いから認知症になる」という因果関係が証明されたわけではないという点です。歩行速度は、認知症の原因というよりも、身体や脳の状態を映す一つの健康指標として考えられています。認知症になる何年も前から歩行速度は変化する可能性があります近年の前向き研究では、認知症と診断される数年前から、歩行速度が徐々に低下している人が少なくないことが報告されています。つまり、本人も周囲もまだ認知症とは気付いていない段階で、身体には小さな変化が始まっている可能性があります。歩行速度低下のイメージ健康な状態
↓歩く速度が少し低下
↓活動量が減る
↓外出が減る
↓社会参加が減る
↓認知機能低下のリスクが高まる可能性もちろん、すべての人がこの経過をたどるわけではありません。歩行速度の低下には、筋力低下、関節疾患、痛み、心肺機能、薬の影響など、様々な要因があります。歩くことは「全身の総合テスト」歩くという動作は、足だけの仕事ではありません。例えば、スーパーへ歩いて行くことを考えてみましょう。歩行中、脳では何が起きているのでしょうか？道路状況を見る（視覚）車の音を聞く（聴覚）危険を判断する（前頭葉）身体の位置を感じる（感覚）筋肉へ命令を送る（運動野）身体のバランスを調整する（小脳）歩幅を調整する（基底核）目的地を覚える（記憶）このように、歩くという行為は、全身の能力を同時に使っています。だからこそ、歩行速度は健康状態を反映しやすいのです。最近注目されている「デュアルタスク歩行」最近、認知症研究で注目されているのが、デュアルタスク歩行です。これは、歩きながら別の課題を同時に行う方法です。例①歩きながら会話する例②歩きながら100から3ずつ引く例③歩きながら買い物を考える健康な人では、歩きながら会話しても歩く速度はそれほど変わりません。しかし、認知機能が低下してくると、歩行速度が大きく低下したり、立ち止まってしまうことがあります。そのため、近年ではデュアルタスク歩行は、認知機能を評価する一つの方法として研究されています。MCR（MotoricCognitiveRisk症候群）とは？歩行速度の研究では、MotoricCognitiveRisk（MCR）症候群という概念があります。これは、認知症ではないものの、歩く速度が遅い物忘れの自覚があるこの2つを満たす状態です。MCRの方では、将来的に認知症を発症するリスクが高い可能性が報告されています。ただし、MCRはあくまで研究や臨床で用いられる概念であり、それだけで認知症を診断するものではありません。歩行速度だけでは分からないこともありますここまで読むと、「歩く速度だけ測ればいい」と思われるかもしれません。しかし、実際はそんなに単純ではありません。歩行速度が遅くなる原因変形性膝関節症腰部脊柱管狭窄症人工関節筋力低下フレイルパーキンソン病脳卒中心不全COPD視力低下薬の副作用認知機能低下つまり、歩行速度は「結果」であり、原因ではありません。だからこそ、理学療法士は歩く速度だけを見るのではなく、「なぜ歩く速度が遅くなったのか」を評価しています。理学療法士だから見えること同じ歩行速度でも、原因は人によってまったく違います。ある方は筋力。ある方は股関節。ある方は痛み。ある方は注意力。ある方は恐怖心。ある方は心肺機能。歩行速度という数字だけでは、本当の原因は分かりません。だから私たちは、筋力、関節可動域、姿勢、歩幅、バランス、歩行分析、生活背景まで含めて評価し、一人ひとりに合ったリハビリを考えています。歩行速度を改善すると認知症は予防できるのでしょうか？ここまで読むと、「歩く速度を速くすれば認知症を予防できるのでは？」と思われた方もいるかもしれません。しかし、現在の研究では、歩行速度を改善しただけで認知症を予防できるとは証明されていません。歩行速度は、認知症の原因ではなく、身体全体や脳の状態を反映する一つの健康指標と考えられています。だからこそ、歩行速度という数字だけを見るのではなく、その背景にある原因を評価することが重要になります。歩行速度が遅くなる本当の原因例えば、歩く速度が毎秒1.3mだった方が、1.0mまで低下したとします。この0.3m/秒の低下だけでは、何が原因かは分かりません。歩行速度低下の原因は人それぞれです太ももの筋力低下お尻の筋力低下足首の硬さ股関節の痛み膝の痛み猫背姿勢バランス能力低下心肺機能低下恐怖心視力低下認知機能低下服薬の影響つまり、同じ歩行速度でも、原因は10人いれば10通りあります。だから理学療法士は「歩き方」を評価します私たちは、歩く速さだけを測って終わることはありません。評価しているポイント歩行速度歩幅歩隔左右差体幹の傾き骨盤の動き膝の伸び足関節の動き腕振り立脚時間バランス能力筋力姿勢疼痛歩行とは、全身の状態を映す鏡です。だからこそ、「歩き方」を見るだけで、身体の問題が見えてくることがあります。AI歩行分析だから見えることプライズネスでは、AI歩行分析システムを用いて、歩行を数値化しています。AI歩行分析で評価している内容歩行速度歩幅歩行周期左右対称性重心移動体幹の傾き骨盤運動下肢関節角度姿勢これらを数値化することで、「何となく歩きにくい」ではなく、どこに問題があるのかを客観的に評価できます。歩く力は人生を支える力歩くということは、単に移動することではありません。歩ける↓買い物へ行ける↓友人に会える↓趣味を続けられる↓社会参加できる↓生活が豊かになるこの流れは、認知症予防の研究で重視されている身体活動社会参加認知刺激とも重なります。つまり、歩く力を維持することは、認知症だけではなく、健康寿命そのものを延ばすことにもつながる可能性があります。理学療法士として22年間、感じていること私は急性期病院で18年間勤務し、現在も毎日、高齢者の歩行を評価しています。その中で感じるのは、「歩けなくなったこと」がきっかけとなり、外出する機会が減り、人との交流が少なくなり、身体活動が低下してしまう方が少なくないということです。もちろん、歩行能力の低下だけが認知症の原因ではありません。認知症は、年齢、遺伝、脳の変性、生活習慣病など、多くの要因が複雑に関係する病気です。しかし、歩く力を維持することは、身体活動や社会参加を続けるための土台になります。その意味で、歩行を評価し改善することは、認知症予防で推奨されている生活習慣を支える重要なアプローチの一つだと考えています。この記事のまとめ歩行速度は健康状態を反映する重要な指標です。歩行速度だけで認知症を診断することはできません。歩く速度が遅い背景には、筋力・痛み・心肺機能・認知機能など様々な要因があります。歩行を評価することで、身体全体の課題が見えてきます。歩ける身体を維持することは、活動量や社会参加を支え、健康寿命を延ばすことにもつながります。
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<link>https://prizenes.com/blog/detail/20260730085436/</link>
<pubDate>Thu, 30 Jul 2026 08:58:00 +0900</pubDate>
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<title>過去の災害リハビリ支援を思い出して</title>
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熊本の皆様へ過去の災害リハビリ支援を思い出して熊本で発生した大きな地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。地震の報道を見ながら、2018年に発生した北海道胆振東部地震で、災害リハビリテーション支援に携わったときのことを思い出しました。過去に被災地の避難所や仮設住宅を訪問した経験があるため、今回の熊本の状況を、どうしても他人事とは思うことができません。北海道胆振東部地震で経験したこと胆振東部地震では、発災から約5週間が経過した頃から、厚真町の避難所で支援活動に携わりました。避難所では、高齢者を中心とした生活不活発病予防の体操、個別の身体機能評価、歩行や運動についての助言を行いました。仮設住宅への移転が始まってからは、保健師の方々と連携し、住宅内の段差や照明、手すり、玄関などを確認しました。新しい生活環境で転倒せず、できる限り自分らしい生活を続けられるよう、家屋評価や生活上の助言も行いました。そのときに強く感じたのは、災害による直接的な被害だけでなく、避難生活が続くことで身体を動かす機会が減り、高齢者の筋力や生活機能が低下してしまう危険があるということでした。今回は、厳しい暑さも心配です今回、特に心配しているのが、地震と厳しい暑さが重なっていることです。記事作成時点では、熊本では今後も35℃を超える厳しい暑さが予想されています。避難生活による疲労や睡眠不足に加え、水分や食事を十分に取れない状態、停電によって冷房を使用できない状態が重なれば、高齢者や持病のある方にとって、熱中症や脱水は命に関わる問題になります。空調のある避難場所や福祉避難所など、その方の身体状況に合った安全な環境が確保されることを願っています。一方で、自宅や親族宅で過ごす場合にも、建物の安全性、停電や断水の状況、冷房、水分、服薬、トイレ、介助してくれる方の有無などを確認する必要があります。避難所にいる方だけでなく、自宅や車などで避難生活を送っている方も支援から孤立せず、必要な方が早く把握されることを願っています。熊本は、私たちが学ばせていただいた地域です熊本は、2016年の熊本地震において、全国規模の災害リハビリテーション支援が本格的に行われた地域です。避難所での支援から仮設住宅、復興期までを見据え、高齢者の生活不活発病や要介護化を防ぐための体制が築かれてきました。私自身も胆振東部地震で支援を行う際に、熊本地震で使用された評価用紙や活動体制を参考にさせていただきました。熊本は、災害リハビリテーションに携わる私たちにとって、多くのことを学ばせていただいた地域です。何かできることはないかと思いながら遠く離れた札幌から、今すぐ現地で何かができるわけではありません。それでも、過去に避難所や仮設住宅での支援に携わった者として、今回の状況が本当に心配で、何か自分にできることはないかと考えています。どうか安全を最優先に、周囲の支援を頼りながら、この厳しい時間を乗り越えていただきたいと思います。

必要な支援が必要な方へ一日も早く届き、これ以上被害が広がらないことを、札幌から心より願っています。リハビリジムプライズネス
代表・理学療法士成田悟志※この記事は2026年7月29日時点で公表されている情報と、筆者が北海道胆振東部地震の災害リハビリテーション支援に携わった経験をもとに記載しています。被害状況や避難状況、気象情報は今後変化する可能性があります。参考情報熊本県「令和8年（2026年）7月28日の大地震に関する知事コメント」熊本県「令和8年熊本地震に係る災害対策本部会議」気象庁「天気予報」
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<link>https://prizenes.com/blog/detail/20260729132843/</link>
<pubDate>Wed, 29 Jul 2026 13:32:00 +0900</pubDate>
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<title>認知症予防に本当に効果が期待できる方法とは？運動・食事・社会参加を最新研究から解説【札幌・琴似】</title>
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認知症予防シリーズ第2部認知症予防に本当に効果が期待できる方法とは？この記事は第1部「認知症は要介護原因第1位」の続編です。認知症は予防できますか？「認知症は年齢とともに必ずなるものなのでしょうか？」外来やリハビリの現場でも、この質問を受けることがあります。結論から言えば、認知症を完全に予防する方法は、現在の医学では見つかっていません。しかし一方で、生活習慣を改善することで、発症を遅らせたり、リスクを下げたりできる可能性があることは、多くの研究から明らかになってきました。2024年に発表された世界的な認知症研究グループLancet認知症委員会では、認知症の約45％は修正可能な危険因子への対策によって、発症を遅らせられる可能性があると報告しています。つまり、「年だから仕方ない」ではなく、今からできることがあるということです。30秒で分かるこの記事の結論認知症は完全には予防できない約45％は生活習慣の改善で発症を遅らせられる可能性がある脳トレだけでは十分ではない運動・筋力・食事・血圧管理・社会参加が重要歩ける身体を維持することは認知症予防にもつながる可能性がある脳トレだけでは足りない理由以前は、「脳を使えば認知症を防げる」という考え方が一般的でした。そのため、計算ドリル漢字パズルゲームなど、いわゆる「脳トレ」が広く普及しました。もちろん、認知的な刺激そのものは大切です。しかし、現在の研究では、脳だけを鍛えるより、身体・生活・社会参加を含めた生活全体を整えることが重要だと考えられています。例えば、身体を動かすことで血流が改善し、脳へ酸素や栄養が届きやすくなります。また、筋力を維持できれば、外出しやすくなり、人と会話する機会が増え、結果として脳へ様々な刺激が入ります。つまり、身体と脳は別々ではなく、密接につながっているのです。世界では認知症予防をどう考えているのでしょうか？現在、認知症予防について最も参考にされている代表的な研究があります。Lancet認知症委員会2024WHO（世界保健機関）認知症リスク低減ガイドラインFINGER研究（フィンランド）これらは世界中の研究をまとめたものであり、現在の認知症予防の基本的な考え方となっています。共通していることは、認知症予防は一つの方法ではなく、複数の生活習慣を組み合わせることが重要という点です。理学療法士として感じること私は急性期病院で18年間、多くの高齢者を担当していました。その中で感じるのは、認知症だけが単独で進行する方は少なく、歩行能力の低下、筋力低下、外出機会の減少、社会参加の低下などが重なっているケースが非常に多いということです。もちろん、「足腰が悪くなると認知症になる」と断定することはできません。しかし、身体機能を維持することは、認知症予防で推奨されている身体活動や社会参加を続けるための土台になると考えています。認知症の約45％は予防・遅延できる可能性2024年に公表されたLancet認知症委員会の報告では、認知症の約45％は、14の修正可能なリスク因子への対策によって、発症を予防したり遅らせたりできる可能性があると推計されました。ここで注意したいのは、「生活習慣を改善すれば、認知症の45％が必ず治る」という意味ではないことです。認知症には、年齢、遺伝的要因、脳血管障害、神経変性疾患など、自分では変えられない要因も関係します。一方で、運動不足や高血圧、糖尿病、難聴、社会的孤立など、対策できる可能性のある要因もあります。Lancet委員会が示した約45％という数字は、これらの修正可能な要因が集団全体の認知症発症にどの程度関係しているかを推計したものです。「約45％」の正しい受け止め方認知症を完全に防げるという意味ではありません一人ひとりの発症確率が一律に45％下がるという意味でもありません複数のリスク因子を社会全体で減らした場合の推計です若い時期から高齢期まで、人生を通じた対策が重要です認知症に関係する14の修正可能なリスク因子Lancet認知症委員会は、認知症リスクに関係する要因を、人生の時期に応じて整理しています。2024年の報告では、従来の12因子に、高LDLコレステロールと未治療の視力低下が新たに加えられました。若年期に関係する要因1教育機会の不足若い時期の教育や学習機会は、脳が加齢や病気による変化へ対応する力である「認知予備能」と関係すると考えられています。これは学歴だけで人を評価するという意味ではありません。成人後も、新しいことを学ぶ、考える、人と話す、趣味に取り組むといった知的活動を続けることが大切です。中年期から特に注意したい要因2．難聴聞こえにくさを放置すると、会話の理解に多くの注意力を使い、人との交流を避けるようになることがあります。難聴がある場合は、耳鼻咽喉科で評価を受け、必要に応じて補聴器などを検討することが重要です。3．高LDLコレステロールLDLコレステロールが高い状態は、動脈硬化や脳血管障害のリスクと関係します。食事や運動だけでなく、数値によっては医師の管理のもとで薬物療法を行うことも必要です。4．高血圧高血圧は脳の細い血管に負担をかけ、脳梗塞や脳出血だけでなく、長期的な認知機能低下にも関係します。特に中年期からの血圧管理が重要です。5．肥満中年期の肥満は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、身体活動低下など複数のリスク因子と重なりやすくなります。ただし、高齢者が無理に体重を落とすと、筋肉まで減少する可能性があります。体重だけでなく、筋肉量や栄養状態を含めて考えることが必要です。6．過度の飲酒多量の飲酒は脳や肝臓への影響だけでなく、転倒、睡眠障害、高血圧、栄養不足などにもつながります。飲酒量が多い方は、急に自己判断で中断するのではなく、必要に応じて医療機関へ相談することも大切です。7．頭部外傷頭部外傷を繰り返すことは、将来の認知症リスクと関係します。交通事故、スポーツ外傷だけでなく、高齢者では転倒による頭部打撲を防ぐことが重要です。高齢期にも関係する要因8．身体活動不足身体活動不足は、心肺機能、筋力、血管の健康、気分、睡眠など多方面へ影響します。認知症予防では、単に運動時間を確保するだけでなく、座っている時間を減らし、日常生活の活動量を維持することも重要です。9．糖尿病糖尿病は、脳血管障害や全身の血管障害、慢性的な炎症などを通して認知症リスクと関係します。血糖値だけでなく、血圧、脂質、体重、運動習慣を総合的に管理することが大切です。10．喫煙喫煙は血管を傷つけ、脳卒中や心血管疾患のリスクを高めます。禁煙は何歳からでも健康上の利益が期待できます。自力での禁煙が難しい場合は、禁煙外来などの専門的な支援を利用する方法があります。11．うつ病うつ状態では、活動量、食欲、睡眠、人との交流が低下しやすくなります。一方で、認知症の初期にうつ症状が現れることもあり、両者の関係は単純ではありません。気分の落ち込みや意欲低下が続く場合は、年齢のせいと考えず、医療機関へ相談することが大切です。12．社会的孤立人との交流が少ない状態は、認知的刺激の減少、身体活動低下、抑うつなどと重なりやすくなります。大人数の集まりに参加することだけが社会参加ではありません。家族との会話、友人との電話、買い物、地域活動、趣味の教室なども大切な社会とのつながりです。13．大気汚染大気汚染への長期的な曝露も、認知症に関係する環境因子として挙げられています。個人だけでは解決しにくい問題であり、地域や社会全体で取り組む必要があります。14．未治療の視力低下視力が低下すると、読書や外出、運転、人との交流などが難しくなり、活動範囲が狭くなる可能性があります。白内障や眼鏡で改善できる視力低下を放置せず、眼科で適切な評価と治療を受けることが重要です。14の因子は、それぞれ独立しているわけではありません例えば、膝や腰の痛みによって外出が減ると、身体活動が減り、人と会う機会も少なくなる可能性があります。さらに、体重増加、血圧や血糖の悪化、気分の落ち込みなどが重なることもあります。このように、認知症のリスク因子は単独で存在するのではなく、互いに影響し合いながら重なっていくことがあります。そのため、一つだけを改善するのではなく、生活全体を見直すことが重要です。WHOが示す認知症リスク低減の基本WHO（世界保健機関）も、認知機能低下と認知症のリスクを減らすためには、一つの特別な方法に頼るのではなく、身体活動や生活習慣、持病、感覚機能などを総合的に管理することが重要としています。認知症予防というと、脳トレや特定の食品、サプリメントに注目が集まりやすいですが、国際的なガイドラインが重視しているのは、より基本的な健康管理です。身体を動かす有酸素運動、筋力トレーニング、日常生活での身体活動を、体力や病気の状態に合わせて継続します。血管を守る高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などを管理し、脳卒中や心血管疾患のリスクを減らします。食生活を整える野菜、果物、魚、豆類、全粒穀物などを取り入れ、過剰な塩分、糖分、飽和脂肪酸を控えます。脳を使う読書、学習、趣味、会話、認知トレーニングなどを通じて、知的な刺激を維持します。人とつながる家族、友人、地域との交流を保ち、孤立を防ぐことも重要です。聞こえと視力を守る難聴や視力低下を放置せず、医療機関で評価を受けて適切に対応します。サプリメントだけに頼らない特定のサプリメントを飲むだけで、認知症を確実に予防できるという十分な根拠はありません。不足している栄養素を医師の判断で補うことはありますが、基本となるのは、食事、運動、持病の管理、知的活動、社会参加を含めた生活全体です。FINGER研究が示した「組み合わせる予防」認知症予防において重要な転機となった研究の一つが、フィンランドで実施されたFINGER研究です。FINGERは、FinnishGeriatricInterventionStudytoPreventCognitiveImpairmentandDisabilityの略で、日本語では、「認知機能低下と生活機能障害を予防するためのフィンランド高齢者介入研究」と訳すことができます。FINGER研究の概要対象認知症リスクが高い60～77歳の男女1,260人研究期間2年間比較多面的な生活介入を行う群と、一般的な健康助言を受ける対照群主な評価記憶、処理速度、実行機能などを含む認知機能FINGER研究で組み合わせた4つの介入01食事指導野菜、果物、魚、全粒穀物、低脂肪食品などを取り入れ、栄養バランスを整える指導が行われました。
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<link>https://prizenes.com/blog/detail/20260729094645/</link>
<pubDate>Wed, 29 Jul 2026 11:28:00 +0900</pubDate>
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<title>脳トレだけでは足りない本当の認知症予防【札幌・琴似】</title>
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認知症予防シリーズ第2部この記事は第1部「認知症は要介護原因第1位」の続きです。まだ読まれていない方は、第1部から読むと理解しやすくなります。認知症は予防できますか？完全に防ぐことはできません。しかし、最新研究では約45％は発症を遅らせられる可能性が示されています。2024年のLancet認知症委員会は、認知症のリスクには運動不足だけではなく、運動・食事・血圧管理・糖尿病管理・聴力・視力・社会参加など複数の要因が関係すると報告しています。つまり、脳トレだけでは十分ではなく、生活全体を整えることが認知症予防の鍵なのです。30秒で分かる認知症予防脳トレだけでは認知症予防は不十分運動・食事・血管リスク管理を組み合わせる難聴・視力低下・社会的孤立も重要足腰を守ることは活動量や社会参加を守ることにつながる第2部の目次認知症の約45％は予防できる可能性「45％」という数字の正しい意味14の修正可能なリスク因子WHOが示す認知症予防FINGER研究が示した複合的対策足腰から始まる悪循環札幌で実践したい認知症予防まとめ認知症予防のよくある質問認知症の約45％は予防・発症延期できる可能性2024年に公表されたLancet認知症委員会の報告では、人生の各段階における14の修正可能なリスク因子へ対策することで、世界の認知症の約45％は予防または発症を遅らせられる可能性があると推計されています。2020年版では修正可能なリスク因子は12項目でしたが、2024年版では新たに「高LDLコレステロール」と「未治療の視力低下」が加わり、14項目となりました。Lancet認知症委員会2024約45％修正可能な要因に関連すると推計これは、認知症が「予防できない病気」から「人生を通じてリスクを減らせる可能性のある病気」へと捉え直されていることを意味します。もちろん、生活習慣を整えれば絶対に認知症にならないわけではありません。年齢、遺伝、脳の病理など、自分では変えられない要因もあります。それでも、変えられる部分へ早くから取り組むことには大きな意味があります。参考：LancetCommission：Dementiaprevention,intervention,andcare2024「45％予防できる」という数字の正しい意味「認知症の45％を予防できる」と聞くと、運動や食事に気をつければ、一人ひとりの発症リスクが45％下がるように感じるかもしれません。しかし、この数字はそのような意味ではありません。45％を個人の予防効果と誤解しない45％は、14のリスク因子と認知症との関連、各因子が人口にどの程度存在するか、因子同士の重なりなどをもとに推計した「人口寄与割合」です。特定の運動や食品によって、個人の発症率が一律45％低下することを証明した数字ではありません。また、リスク因子を完全になくすことは現実には困難です。例えば難聴、高血圧、糖尿病、社会的孤立には、それぞれ医療、生活環境、経済状況、地域の支援体制などが関係しています。それでも、この推計が重要なのは、認知症のすべてが年齢や遺伝だけで決まるわけではなく、社会全体と個人の双方に取り組める余地があることを示した点です。Lancetが示した14の修正可能なリスク因子Lancet認知症委員会では、認知症予防を高齢期だけの課題としていません。若年期、中年期、高齢期を通じて、次の14項目へ対策する必要があるとしています。若年期教育機会の不足中年期難聴高LDLコレステロールうつ外傷性脳損傷身体活動不足糖尿病喫煙高血圧肥満過度の飲酒高齢期社会的孤立大気汚染未治療の視力低下ただし、この区分は「その年代だけに対策すればよい」という意味ではありません。身体活動、血圧、糖尿病、喫煙、聴力、視力、社会参加などは、できるだけ早く気づき、継続的に管理することが重要です。14項目は互いに独立していません例えば足腰が弱くなって外出が減ると、身体活動不足だけでなく、社会的孤立、気分の落ち込み、肥満、糖尿病や高血圧の悪化につながる可能性があります。一つの変化が複数のリスク因子へ波及する点が重要です。WHOが示す認知症予防｜一つではなく生活全体を整えるWHOが2026年7月に公表した認知機能低下・認知症のリスク低減ガイドラインでも、認知症予防は単一の方法ではなく、人生を通じた複数の取り組みとして整理されています。推奨される対策には、身体活動、禁煙、健康的な食事、血圧・糖尿病・脂質の管理、聴力や視力への対応、認知的な刺激、社会活動への参加などが含まれます。「これだけすればよい」という方法はない認知症予防において、特定のサプリメント、食品、脳トレ、運動一つだけに頼る考え方は適切ではありません。身体、血管、感覚、心理、社会参加を含む複数の領域へ、無理なく継続的に取り組むことが基本です。参考：WHO：Newguidelinesonriskreductionofcognitivedeclineanddementia（2026）FINGER研究が示した「複合的な予防」の可能性認知症予防の代表的な研究の一つが、フィンランドで行われたFINGER研究です。この研究では、認知機能低下のリスクを持つ60～77歳の1,260人を対象に、2年間にわたり、次の複数の介入を組み合わせました。食事指導有酸素運動と筋力トレーニング認知トレーニング血圧など血管リスクの管理その結果、一般的な健康助言を受けた対照群と比べて、複合介入群では全般的な認知機能を維持・改善する効果が示されました。重要なのは、FINGER研究が「筋トレだけ」「脳トレだけ」「食事だけ」を検証した研究ではないことです。認知機能を守るためには、複数のリスクへ同時に取り組む必要があるという考え方を支持しています。FINGER研究から学べること認知症予防は「頭の体操」だけではなく、運動、食事、血管の管理、認知的活動を組み合わせて考えることが重要です。また、認知症を発症してからではなく、認知機能が比較的保たれている段階から始める意味があります。参考：NganduT,etal.TheFINGERrandomizedcontrolledtrial.Lancet.2015.足腰の衰えから始まる認知機能低下の悪循環私たちプライズネスでは、認知症予防を考える際に、次の流れを重要な視点として捉えています。足腰・バランス能力の低下↓歩く量・身体活動量の低下↓外出・社会参加の減少↓会話・役割・刺激の減少↓気分・意欲の低下↓認知機能低下リスクの重なりこの流れ全体が、一方向の因果関係として証明されているわけではありません。認知機能の初期変化によって、先に歩行速度や活動量が低下する可能性もあります。身体機能と認知機能は双方向に影響し合うと考えるべきです。しかし、それぞれの要素には研究上の関連が認められています。身体活動不足、社会的孤立、うつ、高血圧、糖尿病などは、Lancetが示した修正可能なリスク因子にも含まれています。足腰の低下を改善することは、認知症を直接治療することではありません。ただし、歩ける距離が延び、買い物や趣味へ出かけ、人と話し、自分の役割を続けられるようになることは、複数のリスク因子へ同時に働きかける可能性があります。プライズネスが足腰を重視する理由運動そのものの効果だけでなく、「外へ出られる」「人に会える」「好きなことを続けられる」という生活の広がりを守るためです。筋力は目的ではなく、その人らしい生活と社会参加を維持するための土台です。札幌・琴似で実践したい認知症予防認知症予防では、特別なことを短期間だけ行うより、日常生活の中で継続できる仕組みをつくることが重要です。1．歩くための筋力とバランス能力を保つウォーキングは有効な身体活動ですが、膝や腰の痛み、筋力低下、ふらつきがある方に「歩きましょう」と伝えるだけでは継続できません。まず、歩くための下肢筋力、股関節の動き、姿勢、バランス、痛みなどを評価する必要があります。2．有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせる体調に合わせた歩行、自転車運動などの有酸素運動に加え、脚、臀部、体幹などの筋力トレーニングを組み合わせます。持病がある方や転倒リスクが高い方は、自己流で負荷を上げず、専門職へ相談してください。3．血圧、糖尿病、脂質を放置しない運動だけでなく、かかりつけ医のもとで血圧、血糖、LDLコレステロールなどを管理することが重要です。自己判断で薬を中止せず、食事や運動の内容も病状に合わせます。4．聞こえと見え方の変化をそのままにしない聞こえにくさや見えにくさは、会話、学習、外出、安全な歩行へ影響します。年齢のせいと決めつけず、必要に応じて耳鼻咽喉科、眼科、補聴器相談などにつなげることが大切です。5．冬も活動を完全に止めない札幌では積雪や路面凍結によって、冬の外出が減りやすくなります。転倒を避けることは大切ですが、数か月間ほとんど動かない状態が続けば、筋力、持久力、生活リズム、交流機会が低下する可能性があります。室内で安全に運動できる場所を活用する、家族や友人と予定を決める、短時間でも定期的に外出するなど、冬も活動をゼロにしない工夫が必要です。まとめ｜認知症予防は「歩ける生活」を守ることからこの記事の重要ポイント認知症の約45％は、14の修正可能な要因に関連すると推計されている45％は、個人の発症率が一律45％下がるという意味ではない脳トレだけでなく、運動、食事、血管管理、聴力・視力、社会参加を組み合わせる足腰の衰えは、活動量や社会参加の低下につながる可能性がある筋力を守る目的は、好きなことや人とのつながりを続けられる生活を守ること認知症予防は、脳の問題だけを考えることではありません。自分の足で移動し、人に会い、役割を持ち、生活の中でさまざまな刺激を受け続けられる状態を守ることが重要です。すでに歩きにくさ、ふらつき、膝や腰の痛み、外出回数の減少を感じている場合には、「年齢だから仕方がない」と放置せず、身体機能を一度確認してみてください。札幌市西区琴似で、足腰の状態を確認しませんか？リハビリジムプライズネスでは、理学療法士が筋力、歩行、姿勢、バランス、痛みなどを確認し、その方の身体状態と目標に合わせて運動を提案します。体験・ご相談はこちら第1部をまだ読んでいない方へ
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<pubDate>Tue, 28 Jul 2026 12:09:00 +0900</pubDate>
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